2014年11月01日

第31号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

今夏はじめて青森県の奥入瀬渓流を訪れ星野リゾートグループのホテルを山奥に見つけた時には正直「ここにもか」と思いました。すでに皆さんよくごご存知のように、再建のスペシャリストとかリゾート再生の達人と称される星野佳路氏が手掛けるホテルは今や日本全国に見受けられるようになりました。その手腕や取り組み方はこれまでも各メディアに多く取り上げられているのでここでは割愛しますが、そこにもSF的要素を見つけることができます。

そんな星野リゾート経営に触れた記事(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー)を今回はご紹介します。「本質を捉える」ことが経営にどう繋がるのか。その箇所を読んだ私の頭には「本質=リソース、今あるもの」と変換されました。

(以下引用)

たとえば、青森のリゾート施設では、スタッフも含めて「青森らしさとは何か?」と問いを立てた。つまり、青森らしさの本質観取を行ったのである。星野氏が一番青森らしさを感じたのは「津軽弁で話されて何もわからなかったとき」だったという。そうした「青森らしさ」の本質を追究し、青森ならではの異文化体験をしてもらうために、「スタッフが津軽弁で話す」「毎晩、ねぶた祭をする」「津軽三味線を引く」といった催し物を設けて、傾いた経営を見事立て直したのである。

通常、地方のホテルや旅館は、東京のホテルを真似しよう、東京に近づけようとするところがほとんどである。しかしそれでは、わざわざ遠くから地方に観光にいく意味はない。星野リゾートでは、「観光とは旅行先での異文化体験であり非日常体験である」という観光の本質をふまえて、その地域らしさの本質(特色)を自覚的に取り出した。そして「青森だからこそ体験できる非日常の異文化体験を経験してもらう」ための戦略を立て、実行したのである。

(以上引用)

記事は次にV字回復を達成した無印良品を挙げ、マニュアル「MUJIGRAM(ムジグラム)」の存在を示しますが、どうやらそれは、読むのが嫌になるくらい分厚いような一般的なマニュアルとは違い、実際店舗で働く現場の人達の意見を反映し毎月更新するというインタラクティブなもののようです。

(以下引用)

たとえば、「商品を整然と並べる」と言っても、「整然」のとらえ方は人によって異なる。したがって、それを統一させるために、「整然とはどういうものか」から定義し直したのである。結果、MUJIGRAMでは、「整然」とは、「フェイスUP(タグのついている面を上に向ける)、商品の向き(カップなども持ち手の向きをそろえる)、ライン、間隔がそろっていること」と定義づけた上で、この4つのポイントがどういう意味なのかを、写真入りで説明している。これによって、読んだ人は学生のアルバイトでも、他社から転職してきた人でも、「整然とは何か」、その本質を理解することができ、それに沿って行動することが可能になるのだ。

無印良品は、「整然とは何か」と問いを立てることで、 “整然”の本質観取を行っていたのである。つまり、「商品を見栄え良く見せる」という目的を実現するために、「整然」というコトバの重要なポイント(本質)を取り出して、誰もがそれを基準として同じように行動し、店舗ごとにばらつきがないよう、高い水準で行動できるようマニュアル化した。こうした本質規定のマニュアル作成をすることで、リーダーの能力に依存することなく、あらゆる店舗でのパフォーマンスを高めることが可能になったのである。

(以上引用)

ここでは「整然」が「本質」を導き現場のみんなが同じ方向に向かうことを可能にしているとなれば、これは「フューチャーパーフェクト」を共有することと似ていないでしょうか。望んだ状態が実現した場面の絵を、しかもできるだけ具体的に描写された絵を、そこに関わる全員が共有している。それは強いパフォーマンスを生み出すこと必至でありましょう。有名な例としてホテルリッツカールトンのクレドがすぐに思い浮かびますが、いえいえ、私達の身近な仲間にも具体例がありますよ。

J-SOLで毎回グループで参加され分科会発表もされているZACROS(藤森工業株式会社)のある事業所では、取り組みの初期段階こそ「ハイタッチ挨拶」や仲間の良い点を書き綴る「SFノート」など色々工夫していましたが、ある時点からそのようなツールの使用を止めることになりました。なぜなら「そんなん書くより言う方が早いやん!」ということになり、職場のみんながツールを使わずとも直接お互いにOKメッセージを伝え、全体のコミュニケーションが活性化したそうです。手段が目的ではなく目指すゴールが全員一致しているからこそこのようにステップアップしたのでしょう。
ブログ「そのままやっちゃん」2010年6月27日投稿参照

うまくいっているところを探す。無いものではなく在るものを活用する。フューチャーパーフェクトを描きお互いに共有する。そしてスモールステップを築いていく。とてもシンプルですが組織の中でとなると様々な要素が絡み合い、いざ実践となると難しく感じられるのではないでしょうか。11月から始まるSFアート・ラボは、SF実践経験豊富なソリューショニストをゲストとして招き、学び合う場です。現場で応用された多くの実例にきっと皆さんもインスパイアされるでしょう。奮ってのご参加をお待ちしています。
詳細・お申込み→http://sf-academia.jp/seminar.php#sf20141122

これってSF SFアカデミア by 青木るい子

2014年10月01日

第30号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

先月、ハワイの伝統的マッサージであるロミロミをハワイの先生から習ってきました。これまでロミロミに限らず色々なマッサージや指圧・整体などの類いを受けたことはありますが、自分が施術する側は初めてです。小さい頃に父親の肩や腰を揉むお手伝いはありましたが技術も何もありません。ただこれまで受ける側の経験は豊富なので上手い下手はすぐ分かるし、技術以上/以外のものも感じ取ることがあります。

今回ワークショップでは先生の説明の後、ペアになり一人がもう片方を実際に施術する練習を繰り返しました。その最中に練習相手からフィードバックを受けるときのことです。最初の相手Aさんはすでにロミロミ施術の経験者で、私の手の当てどころに「違います、そこではないです、もうちょっと上です」とか「当たってないですねちゃんと」などと教えてくれました。私はこうですか?ここですか?と聞きながら手を動かし正しい位置に入ると「はい、そこです」と返してくれました。一方、次に組んだBさんもやはり施術経験者ですが私の手の動かし方に「あぁ、いいですね〜」「そうそう、そこ」と言ってくれて、ちょっと位置がずれていてもいきなり否定しないで「そう、そう、うん、そう」と言いながらさらに誘導し私の手がツボにはまったときに「そー、そこ!!!あ〜〜〜っ」と痛気持ち良さそうに(笑)応えてくれました。

正しい位置を教えてくれたAさんは当然私に役立つフィードバックをくれましたが、手を動かす自分が委縮しているのを感じていました。施術するのがやり易かったのはもちろんBさんです。「もっと気持ち良くなってもらおう」という気持ちが私の中で湧いて来るし、多少ずれていても受け入れてくれることが分かると遠慮や躊躇が無くなり思い切って相手の身体にアプローチすることができました。結果としてBさんは「何度も落ちた(寝たという意味)わ」と言ってくれ、施術する側も受ける側も両者にとって良いロミロミをすることができたと思います。

そんな話を青木にすると面白いゲームがあるよと教えてくれたのが『宝探しゲーム』というものです。宝探しハンターを一人決め、部屋の外で待機してもらいます。部屋に残った人たちで、そこにある何か一つのモノを宝と決めます。ハンターを部屋の中に呼び戻し、宝探し(当て)をさせます。ハンターが「宝」に近づく毎にみんなで「YES」というかけ声を大きくしていくという形でヒントを与えます。やがてハンターはそのYESが大きくなるのを頼りに「宝」を見つけます。実はこれに逆バージョンもあり、「宝」から遠ざかるに応じてみんなが「NO」のかけ声を大きくしていくというやり方。遠ざかるとNO。近づくとYES。さてどっちが早く「宝」を見つけると思いますか?

そうです。近づくとYES、の方が早く宝を見つけるそうです。自分の周りには「YES」を言ってくれる人がたくさん居てほしいですね。おっと、その前に、自分が周りに「YES」を言えば、返って来る「YES」も多くなる?はい、ごもっとも!(笑)

これってSF by 青木るい子

2013年12月01日

第20号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。

今回はハーバード・ビジネス・レビューに掲載された『Don’t Neglect Your Power to Bring People Together』をシェアします。直訳すると「人々を一同に集めるあなたの力をおろそかにしないで」となりますが、言い換えれば「思い切ってみんなを集めてみよう」ということですね。

その前にちょっとこちらをご覧いただけますか?

昨今、AKB48の「恋するフォーチュンクッキー」に合わせてみんなが踊るムービーをたくさんネット上で見かけますが、これは日米のがん医療者が挑戦しています。米国からは、テキサス州ヒューストンにあるテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターの医療スタッフ。日本からは、全国のがん専門病院の医療スタッフ、がんチーム医療(チームオンコロジー)を支える、医師、看護師、薬剤師の方達が参加されています。様々な部門のスタッフが登場し拙いながらも楽しげなダンスを眺めていると、最後にこのメッセージが画面に重なります。

It takes a Team to fight Cancer.
がんと戦うにはチーム医療が必要
We hope to bring Happiness to All Cancer Patients.
すべてのがん患者に幸福を

ある問題を解決するために、各部門において個々の対策を検討してもなかなか結果が出ないということはありませんか?自分だけで、あるいは自分が担当するチームやセクションだけで解決するには、時として限界や時間のロスが生じるものです。もしあなたが思い切って部門の垣根を越え関係者すべてを集め会議をするとしたら、どんな可能性がそこにあるでしょうか?組織の中で働く人にとって、これは常に意識される身近なテーマだと思います。この動画に出てくるチーム医療に携わる人々は「がん患者を幸福に」という目標を共有しています。これをもしあなたの居る組織に置き換え、関係する部署同志が知恵を分かち合えたとしたら、どんなパフォーマンスが実現されるのでしょうか。

英語の原文はこちら

(以下翻訳文)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

思い切ってみんなを集めてみよう
ロイ・アシュケナス著 2013年7月23日

マネージャー達が仕事を処理するために活用し得る方法の中で最も使われていないのが、私が「召集権限」と呼ぶものだ。お互いの情報交換や部署間の連携を作ったり、時には問題解決をするために人々を招集する能力のことである。ドラマ風に二幕に分けて説明しよう。

まず第1幕、ある会社の生産管理部長が、様々な生産部門で共通に使われる原材料のコストを削減するよう命じられた。この課題に対応するために彼女は各部署の技術者と会い、彼らの工程とその原材料をどのように利用しているかを理解しようとした。さらに調達部門と外部の供給会社の関係者に会い、コストの全体像を見渡すための情報も引き出した。これらの情報を武器にして、彼女は各プロダクトチームのマネージャーと一対一で会い、原材料使用量と経費を下げるための個別の具体的プランを提示してみせた。ミーティングは誠実な雰囲気で行われ、マネージャー達からは提案が感謝されているように見えた。ところが、数か月経ってみると、提案された内容の一部しか実行されず、原材料コスト削減に関しては効果がほとんど見られなかったのである。

さて第2幕に移ろう。進展が見られないことにいらついた生産管理部長は、関係者全員を集めることにした。すべてのプロダクトマネージャーとそのエンジニア達に加えてサプライチェーンの人達や経理部門からも人を集めてミーティングを開いた。スケジュールを全員調整するのは至難の業だったが、全員参加に積極的だったのに彼女は驚く。ミーティングで彼女は全体的な製品コストデータを全員に提示し、それ相当の縮小をするビジネス上の必要性を示した。その上で彼女は全員を小グループに分けた。ただし生産部門を超え、また役割分担を超えたメンバー構成にしたのである。そして初めの段階で彼女が示した提案をもう一度考えてもらい、それらを実現するために必要なものを並べてもらった。数時間後、彼らは計画実行段階におけるいくつかの共通する障害を見つけた。例えば顧客による受入れテスト、供給元との再交渉、機材の再調整などである。密接に話し合った結果、これらの問題に対処するための実行計画を作成し、最終的には材料コストの相当な引き下げに至った。

このケースを読むと、なぜマネージャーは最初から利害関係者を全員召集しなかったのかという疑問が湧くだろう。簡単に答えるなら、彼女にはそんなことは思いもよらないことだったのだろう。あるいはそういう権限を持っていることに気づいていなかったとも言える。しかし本当の理由は、多くのマネージャーにとって自分のヒエラルキー外の人間を招集することはとてもリスキーで困難だと思い込んでいることだ。結果として、マネージャー達は無意識にこのステップを避けようとする。

この不安の面白いところは、自分の直属のスタッフや自分に報告義務のある部下などを呼び集めることには何の抵抗も感じていないという点だ。しかし当該案件に関するエキスパートや意思決定者や利害関係者といった自分の部下ではない人達を一同に集めるのは、相当困難なことだと信じて疑わない。なぜなら、出席者の時間が無駄にならないような会議にしなくてはならないし、誰が出席すべきで誰を呼ばないのか、誰と誰がうまくいっているのかなどについても神経を使う必要がある。そして会議を生産的にするためにデータを集め資料を作成しなくてはならない。そしてひとつの解決策を用意し、出席者を納得させ成功に至る高い見込みがあると思わせなくてはならない。このような要因があるだけでマネージャーは躊躇してしまう。

会議を設営する難しさに追加されるのが恐れである。もしかしたら重要なキーパーソンが出席を拒むのではないか。誰でも皆自分の仕事を抱えて忙しいのは重々承知している。だからそんな状況の中で、さらに会議に出て欲しいと要求されると無理強いされていると感じてしまうのではないか。だから拒絶されるより最初から会議など召集しない方が簡単というわけだ。

さらにその上、組織を横断してあらゆる部門から招集をかけた会議では相当高度なファシリテーションスキルが求められる。皆を一同に集めるだけでも困難なのに、会議が生産的で、すべての部門からの声が聞かれ、最適の解決が生まれるように導かなければならないと考えるだけでひるんでしまう。ところが実は多くのマネージャーはグループファシリテーションに関してあまり上手くはない。だから先に書いたケースのように、全員を集め集団を相手にするより個々に当たって対処する方が楽なのである。

これらの恐れと不確実性を鑑みれば、多くのマネージャー達が招集権限を使うのをためらうのは驚くことではない。不幸なことに、組織全体から相応しい人間(サプライヤーや顧客を加えてもいい)を集めることは、しばしば物事を早期に解決する最善の方法となる。だから、もしあなたがより影響力の強いリーダーシップを発揮したいのなら、恐れを克服し、召集権限を活用する機会を創っていくことだ。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(以上翻訳文)

これってSF?これがSF! by 青木るい子

2013年10月01日

第18号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。お天気が良いと雲ひとつない秋晴れに恵まれ、室内に居るのがもったいないような季節となりましたね。気が付けば今年もあと3か月。時が経つのは早い!

さて、間違いなく今年の10大ニュースに入る「2020年東京オリンピック開催決定」の知らせに各界様々な反応がありましたが、私自身は年齢を勘定しながらもボランティアで何か関わりたいなぁと思っていました。周囲にも同じように考えている友達がおり、せっかく自国での開催となれば「見る」だけでなく「参加」できたらより楽しみが増しますよね。

そこで今日は、オリンピックのボランティア育成に関する記事が面白いとスタッフの佐伯からシェアされてきたので、それをご紹介します。数万人規模のボランティアの意識を束ねるものは何か?そこに一つの鍵となる言葉がありました。「レコグニション(認知)」。トレーニング中「あなた達ボランティアなしにはオリンピックは始まらない」という主旨の感謝が終始伝えられるそうです。そうです、これって「OKメッセージ」ですよね!

全文はこちら

(以下引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
五輪ボランティアスタッフに学ぶ、
従業員満足度と顧客満足度の連係。


葛山智子 = 文
 
(前略)
実はオリンピックを陰で支えるボランティアの数は大変多く、シドニーオリンピックには5万人、前回のロンドンオリンピックでは6〜7万人が参加したという。そのボランティアスタッフは夏の日差しの強い中、神経を使う仕事につきながらも、誰しもが自分の仕事に誇りを持ち、楽しんでいるように見えた。きっと読者の中にも、オリンピックやワールドカップなどで誇らしげに働くボランティアに遭遇した経験を持つ人もいるだろう。

今年のコラムでは、「顧客満足度」とそれを生み出す「従業員満足度」の2つのテーマについて書いているが、顧客満足度につながる「適切なサービスクオリティを生み出すような高いモチベーションを持ち続ける従業員」をどのように育てるべきかについて、オリンピックでのボランティアマネジメントのあり方は示唆を与えてくれるところがある。

もちろんボランティアとフルタイムスタッフとでは異なる部分もあるが、今回は両者に共通する部分について書きたい。

それは、顧客の期待やサービス提供するスタッフによってサービスの内容が変わってしまう可能性がある(変動性)ということだ。

24万人の応募から7万人が選ばれていたロンドンオリンピック。

さて、一度オリンピックのボランティアのマネジメントに話を戻そう。
オリンピックでのボランティアの役割は、輸送や医療関係、技術・情報関連サポート、会場案内や通訳など多岐にわたるが、2012年のロンドンオリンピックでは、24万人の応募から7万人のボランティアが選ばれたようだ。採用方法は大会ごとに異なると思うが、まずは応募フォームを入力後、電話などでのインタビューを経て、選ばれている場合が多いようだ。

シドニーオリンピックにおける海外からのボランティア参加者の中には、自らシドニーの事務局に電話し自己アピールをしてボランティアのポジションを得たという人も少なからずいた。もちろん、ボランティアなので海外からの渡航費や宿泊費は個人負担である。それにもかかわらず、ボランティアという形でもかまわないからオリンピックを一緒に作りたいという熱い思いを持つ人が集まっていた。

数万人のボランティアがシステマティックに動く驚異!

晴れてボランティアとして参加できることが決まり現地入りすると、IDパスやユニフォーム、ガイドブックパッケージなどが渡される。そしてここからがすごい。

数万人のボランティアが、短期間でシステマティックにトレーニングを受けていくのである。役割によってトレーニング内容の差こそあるが、基本的にはオリンピックの歴史やスピリッツなどの一般知識や担当業務別のトレーニングを受ける。業務内容によっては実地トレーニングを受ける場合もある。これほどの人数規模で丁寧なトレーニング受講体制を整えていることは、驚嘆に値する。

このトレーニングを受けると、ボランティアたちの気分はさらに高まり、ボランティア活動における自らの使命を感じ始める人が多い。なぜならば、トレーニングでは「ボランティアなしにはオリンピックは始まらない」という主旨の感謝が終始伝えられ、ボランティアスタッフは組織委員会やトレーニングスタッフからの「レコグニション(認知)」を絶えず得ることになるからである。知識やスキル、マナーなどについての理解を深めることも重要だが、なによりもこのトレーニングを通じて「誇り」を感じ取るのである。

五輪ボランティアの報酬は、選手、スタッフ、観客からの「感謝」。

ボランティアには、渡航費も宿泊代ももちろん金銭的報酬も渡されない。市内からオリンピック会場までの交通費(無料パス)と食事の補助、そしてユニフォームのみが渡されるが、ボランティアにとってはこれだけで十分なのである。なぜなら、そこに集まるボランティアが求めているのは金銭的報酬ではなく、自らの「心理的報酬」と周囲から与えられる「評価」がその報酬だからである。オリンピックという舞台に関われる幸せ。選手・スタッフ・観客をサポートすることに意義を見出し、そして感謝されること、オリンピックの一部であることを心から喜ぶ。それがボランティアにとっては、金銭に代わる、絶大なる「報酬」なのである。

読者も見たことがあるかもしれないが、オリンピック会場の電光掲示板にはボランティアをたたえる言葉が何度も表示される。開会式・閉会式でのスピーチでもボランティアへの感謝が繰り返し伝えられる。ボランティア活動の中で、よいサポートをすればするほど多くの観客から感謝され、会場や食堂なので出会う多くのスタッフから、常に感謝の意が伝えられる。

この感謝の言葉が伝えられる時こそ――そのボランティアの担当がいかに体力勝負の職務であったとしても――それだけで一気に疲れも吹き飛ぶ瞬間なのである。つまり、自分が貢献することに対して直接反応を受けられると同時に、周囲からレコグニションされる機会が十分すぎるほど用意されているのが、「オリンピック」という巨大なスポーツの祭典なのである。

(後略)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以上引用)

この後、筆者は企業経営層に向けて「個人の頑張りだけに、会社が依存していないか?」と問いかけてきます。極々普通の人が、一定のパフォーマンスを残すことを可能にする「仕組み」はあるのか、個々人の頑張りだけを頼りにしてはいないか、ただただ「頑張れ」と言い続けていないか、会社としてサポート体制をどう仕組み化しているのか等と、じっくり自社内の様子を眺めてみるところから始めることを勧めています。
また、記事ではスタッフ・顧客・ボランティア同士も含め360度からの認知というプログラムとして、東京ディズニーリゾートで実施されている“ファイブスタープログラム”にも触れています。そして従業員満足度の向上が結果として顧客満足度アップに繋がることが重要だと書いています。

「リフレクティング」と「OKメッセージ」を上手く仕組み化できたら組織のパフォーマンスは今以上に上がるだろうと思いませんか?オリンピック会場のでっかい電光掲示板にOKメッセージを照らし出すようなことは出来なくても、きっとソリューショニストの皆さんは様々な工夫を重ね、この仕組み化に努力されているのではないでしょうか。ぜひ皆さんからもそんなシェアがあればお知らせください。お待ちしています。
これってSF オリンピックボランティア 青木るい子

2013年09月01日

第17号【2】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。

やっと酷暑の夏も終わりを告げようとしています。見上げればめっきり秋らしい空になり、夜には虫の音が聞こえてくるようになりました。皆さんも無事にこの夏を乗り切られたことと思います。

さて今日ご紹介するのは『15の秘訣 幸福な人々は何が違う?』(原題:15 Powerful Things Happy People Do Differently)と題された記事です。まぁちょっと夏バテ気味もあり、たまにはSFに関連付けずこんなハッピーな内容もいいかも、、、と選んだのですが、よく読んでみると実はソリューショニストが心掛けていることと置き換えてもいいかもしれない!と思うようになりました。さて、皆さんはいかがでしょうか?

Things Happy People Do Differently

(以下一部抜粋引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1.「愛」対「恐れ」
本当に幸せな人は、恐れることよりも愛情の方をたくさん感じています。どんな瞬間も、どんなチャレンジも、どんな人間も、それらと出会うことは自分についてもっと何かを発見できたり周りのことをもっと知る素晴らしい機会なんだと捉えています。

2.「受容」対「抵抗」
幸福な人はよく分かっています。状況に抵抗してもなにも変えることは出来ないと。変えることができるのは、目の前にある状況を受け入れ、そしてきっとそれには理由があるに違いないと捉えるようになった時なのです。

3.「許す」対「許さない」
ずっと怒りを抱えるのは健康的でないと幸福な人は知っています。許して水に流すことを選んでいます。「許し」は自分自身に真っ先に与える贈り物だと。
“怒りにしがみつくのは、まるで誰かに投げつけるつもりで燃える熱い石炭を手につかんでいるようなものだ。結局火傷するのは自分自身なのである。”(仏陀の言葉)

4.「信頼」対「疑い」
自分自身を信じ、周りの人のことも信じています。相手が掃除のおばさんであろうと10億ドル稼ぐ会社の重役であろうと、話すときには相手になにかユニークでその人ならではの個性を感じながらコミュニケーションを持ちます。固定観念で物事を見てしまうとただその様にしか見えないことを知っています。

(中略)

6.「褒める」対「批判する」
幸福な人たちはカール・ユング(スイスの心理学者)が提唱する抵抗についてのセオリー「あなたが抵抗する対象は、持続するだけでなくどんどん大きくなる」に同意するでしょう。もしこうなって欲しいという態度が見えなくてもそれについては批判しません。むしろ、望ましい態度(それが例え時々であっても)が見えた時に相手やその態度を褒めます。そうすることによってポジティブな行動を促進させることになるわけです。

7.「チャレンジ」対「問題」
幸福な人は「問題」を「チャレンジ」として見ます。物事に対処する新しいやり方を見つけたり、感謝の意を表すことになったり、あらゆる事態には自分を成長させたり拡げたりする可能性が潜んでいるのです。

8.「無私無欲」対「利己的」
自分のためだけでなく、他の人にとっても良いことを行います。多くの人にとって意味のある、力強い、そして幸せなものを作り出せるように努力します。自分の一番最高のものを与え世の中にシェアし他の人々を幸福にするやり方を探しています。
“与える前、その者のマインドは幸福である。与えている時、その者のマインドは幸福に満たされる。与えた後、その者のマインドは高揚する。”(仏陀の言葉)

(後略)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以上引用)

いかがでしたでしょうか?日頃難しい状況に直面しながらSFマインドでしなやかに対応している皆さんの姿が、私には重なって見えてくるようです。もしかしたらソリューショニストは幸福な人たちかも?!困った状況を解決に導き、みんなが望む方向へ歩み出すことに力を注ぐ人たちなのだから、きっとその情熱や幸福感は周りに伝染しているのではないでしょうか。

by 青木るい子

2013年08月15日

第16号【2】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは。SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。連日猛暑が続き熱中症で搬送される人が絶えない今夏ですが、皆様体調は大丈夫でしょうか?スポーツする時は、その最中の水分摂取は必須ですが運動開始する数時間前から飲み体内に水分保持することも大切だそうです。夏休みに子供たちが元気よく遊んでほしいものですが、見守る大人ともども水分補給を忘れずに気を付けてこの暑さを乗り切りましょう!

さて、そんな夏休みにお子さんたちと過ごす時間がいつもより多いのではないでしょうか?そんなとき、子供たちに人気のキッザニアに学ぶ、という記事を見つけました。そこにはシンプルに3つの鍵が記されています。これはもしかしたら子供だけでなく、大人でも同じことが言えるのではないでしょうか?夫に話かけるとき、いきなり話しかけてもなかなか返事が無いことが多かったのですが、「質問があります。今いいですか?」と声をかけるとちゃんと手を止めてこちらに注意を向けてくれるようになりました。

いや子育てはそんな簡単にはいかないものだよと仰るのはごもっとも!この3つのポイントでお父さんお母さんの暑い夏も少しは楽になればと願っています。記事の元リンクはこちらhttp://news.gree.jp/news/entry/1150398

(以下引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キッザニアに学ぶ!子どもが「みるみるやる気になる」言葉3つ

「そんなことしちゃダメでしょ!」「早く○○しなさい!」などと、ついお子さんに強制したり、叱ったりしていないでしょうか。あれこれ叱ってみても、子どもはなかなか言う通りにはいかないもの。いったいどうしたらいいのか……と途方に暮れている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな中、人気テーマパークである”キッザニア”では、子どもにお願いごとをしたり、頼みごとをしたりするときに、子どもがスムーズに取りかかれるような言い方をしていることをご存じでしょうか。

そこで今回は、前回の『WooRis』の記事『お疲れママに朗報!あのテーマパークが子育てに良い理由3つ』に続いて、安孫子薫さんと数住伸一さんの共著書『ディズニーとキッザニアに学ぶ 子どもがやる気になる育て方』から、キッザニアで実際に使われている、子どもがやる気になる言葉遣いを3つお伝えします。

■1:“質問の形”で注意を促す
<キッザニアでは子どもに対してきちんと敬語を使い、“友達言葉”は使いません。(中略)子どもに何かしてほしいときは、強制や禁止に聞こえる言い方はしません。話を聞いてほしいときは、「ちゃんと聞いてください」とは言わずに、「今から説明してもいいですか」と質問の形で注意を促します。>

「ちゃんと聞きなさい!」「聞いてるの?」という言葉は、子どもによく使いがちですよね。「もう、ママはうるさいなー」と耳を貸さないようなお子さんでも、「今から説明するよ」と誠意を持って伝えることで、「ん? 何を話すのかな?」と、注意をこちらに向けるようになるのです。

■2:“子どもの自立を促す”言い方をする
<「これはやめてもらいたい」ということを伝える際にも、「○○してはだめです」ではなく、「○○するといいですよ」「ここは○○するとお仕事がうまくいきますよ」と、あくまで子どもの自立を促す言い方です。>

「○○はダメ!」というのは、子育てする上で、実によく使っている言葉ではないでしょうか。そうではなく、「○○するといいよ」という肯定的な言い方をするようにして、お子さんの自立を促してあげたいですね。

■3:“自覚を促す”言い方をする
<ときには、仕事を始める時間だというのに、子どもたち同士がおしゃべりして取りかかれないようなこともあります。そんな場合でもスーパーバイザーは「しゃべらないでください」とは言いません。「みなさんはおしゃべりをしていますが、いまは何をする時間ですか」と問いかけます。置かれた状況に対し、自覚を促す言い方です。>

「○○をやめなさい!」という言葉も、日常でよく使ってしまいがちです。お子さんの耳を素通りしやすい言葉とも言えるでしょう。そう言いたいところをグッとこらえて、「何をする時間だっけ?」と聞いてみましょう。お子さん自身も「あれ? 今何をするはずだったっけ?」と考え、行動できるようになるかもしれません。

いかがでしたでしょうか。キッザニアで実際に使われている言葉に、お子さんの自覚や自立を促すヒントがたくさん詰まっています。ぜひ参考にしていただき、日ごろのお子さんへの言葉をちょっと見直してみて、お子さんがスムーズに動けるような言葉をかけてあげてくださいね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以上引用)

これってSF?これがSF! by 青木るい子

2013年08月01日

第15号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは。SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。ゲリラ豪雨やこれまでに経験したことのない激しい雨など各地で豪雨の被害がある模様ですが、みなさんのこところは大丈夫でしょうか。渇水も困るので、ほどほどに降って頂けるよう神様にお願いしたいものです。

さて、今日はJ-SOLではお馴染みのマーク・マカーゴウさんのブログ記事をご紹介します。彼と一緒に仕事をしているシャキヤ・クマラ氏がコーチングをしているあるエグゼクティブ(文中ではニクラスの名前で登場)のお話です。「SFのコツその2:どうありたいかと望むことで突破口を開く」原題は「SF Tip #2: Break the deadlock with the power of what’s wanted」です。

(以下引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ニクラスは大変な状況にいた。Hi5というITコンサルティング会社のCEOとして、彼の顧客にとってまた彼の仕事において「セキュリティ」がいかに重要であるか十分に承知していたが、未だに一つの潜在的問題があり彼と彼のチームはそれに関して2年以上も取り組んでいた。20〜30もの試みがなされたが、問題を明確に定義することすらできないでいた。

そこで彼は学んできたソリューションフォーカスの手法を試してみることにした。するとたった5分で打開策を生み出し、2週間以内にリスクを半減させ、そして長期的解決策を構築することができた。

彼はいかにして突破口を開いたのだろうか?

彼らが自問し続けていた問いは「ここでの本当の問題は何なのか?」であった。そして2年経っても彼らはこの答えを見つけられないでいた。ニクラスはソリューションフォーカスへチャンネルを切り替え、違う質問をすることによって突破口を開いたのだ。
「もしまったくの白紙状態から始めたとして、『最高中の最高』な何かを私達が新しく作り出すとしたら、状況はどんな風に見える?」

このストーリーから私達は何を学ぶことができるだろう?

まず明らかな第一の教訓は、「真の問題」を探そうとする試みは実に長期間を消費する場合があるということだ。焦点を「何が望まれているのか?」へ転換することで、かなりの時間短縮が可能になる。もしあなたがソリューションフォーカスをすでに知っているのなら、「フューチャーパーフェクト」の考え方が活かされたことにも気づくだろう。「フューチャーパーフェクト」とは、直近の問題を見越してさらにその先にある既に問題が解決された未来へと目を向けさせるソリューションツールである。だから、もしあなたが難しい問題に直面し、人々が問題についての議論の中で合意形成することができずにいたら、ニクラスと同じやり方を試してみたらどうだろう。「理想的な状態になったとして、現状の代わりにどうなっていることを望みたい?」と問うのがもっともシンプルなやり方だ。

ニクラスは大変有能なソリューションフォーカス実践者なので、彼の見事なフューチャーパーフェクトの使い方からもう一つの教訓を引き出すことができる。それは「フューチャーパーフェクトを人々にフィットさせる」ということだ。フューチャーパーフェクトを説明するやり方は色々あるが、彼が使った「白紙」のイメージや「最高中の最高」というイメージは、高度に有能で知的なITコンサルタントである彼のチームに馴染みやすいもので素晴らしく機能した。

フューチャーパーフェクトを導くためのこのような魅力的な表現によって、チームは何が望まれているのかという共通のイメージを描くことができた。と同時にそれによってさらに前進することが容易になった。ついに行き詰まりを脱したのだ!


執筆者シャキヤ・クマラさんは、SFWorkと提携するトレーナー、コーチ、開発者です。組織のマネージャーをコーチし、その過酷な挑戦をサポートしているスペシャリストとして、マネージャーたちが部下から最高のパフォーマンスを引き出すための支援をしています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以上引用)
これってSF?これがSF! by 青木るい子

2013年06月15日

第12号【3】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。J-SOL6まであと1週間の今日、ガイドブックの入稿に追われていました。実はWordで作成していて、位置揃えもすべて目分量!本当はイラストレーターを使いこなせたらもっと正確で楽なのでしょうが、毎年「来年こそは」と思うだけであっという間に一年経ってしまいます。

さて今回は「ほめる」についてです。相手のいいところを見つける、あるいは望み通り出来ていないとしてもどこか一歩前進しているところはないかという視点を持つ、などSFではお馴染の手法です。その「ほめる」ことをある集団が4か月続けたらいったいどうなったかというブログ記事を見つけました。

この集団は、会社の組織でもプロジェクトチームでもありません。ましてやそこにいる人々の中にはコーチやカウンセラーなども居ません。いわゆる研修業界とはむしろ無縁の人達がお互いに相手のいいところ見つけてそれを伝えることをやったという事例だとしたら、これは目新しくて注目してしまいました。

(以下引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それは、2年前に通ってた基金訓練(職業訓練校のもっと小さいバージョンみたいな教室)の時のことです。(中略)職訓に来る人って、老若男女いろんな人がいます。全員失業者なのはもちろんですが、早く次のために技術を習得しようという人、なにか学んでおきたいけどパソコンスクールだと高いから無料なのでと来てる人、失業保険を延長でもらうために来てる人も中にはいます。

(中略)

さて、そこでの授業の1つで毎日商品の「キャッチコピー」を考える、というのをやりました。10〜50個、とにかく短い時間でいっぱい考える!
そしてそのあと生徒同士で講評をしあうのですが、お約束がひとつあって、それは

「相手の書いたコピーの中からいいと思ったもの3つを選んでその理由を書く。そこには『褒める』コメント以外は書いてはいけない」

でした。平凡なコピーしかなくてもどこかいいところを探して褒める。「褒める」以外は禁止!「こうしたら?的アドバイスもNG!」

こうして4ヶ月間、お互いの作ったコピーについて、大のオトナたち(失業者)が毎日褒めあっていたのでした。

(中略)

・・・キャッチコピーが劇的にうまくなったかは謎ですが、褒め合った4ヶ月間に知らずに撒かれたものが、今じわじわと自分の中の、なにか「肯定」を司るような部分?に効いてきてるのではないかと感じています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以上引用)

このメンバーはシャイな人が多かったにも関わらず、その後飲み会が継続して、しかもその場には、「悪意や毒の匂い」がなく、むしろお互いに「好意」を感じる雰囲気になったとのこと。ホメ合い続けることが「『肯定』を司るような部分に効く」という表現が意味するところは深いようです。

「ほめるだけじゃ人間ダメになる」「世の中そんなに甘くない」などと、いまだに「ほめる」と「人は成長しない」と思う人がいますが、長期的視野に立つと「ほめる」ことによって育てられる「肯定感」が及ぼす影響は計り知れず、あらゆる局面で協働の基盤となるものになるのではないでしょうか。

「目分量で位置決めするって職人技!」と今夜は自分をほめることにします。

ブログ記事全文はこちら『大のオトナが褒め続け褒められ続けた4カ月間で得たこと。』
これってSF?これがSF! by 青木るい子
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 09:20| Comment(0) | これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

2013年06月01日

第11号【3】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。最近ある方からそうめん「揖保乃糸」を頂きまして、人生初めて知ったことがあります。赤帯・黒帯と色分けしてランクがあり、その最上級は「三神」という名前が付けられているんですね!知りませんでしたー!普段スーパーで買っているのは赤帯であって、食べ比べてみたら黒帯やさらに三神に至っては味に格段の差がありました。まるでお米の精米歩合いによって種類分けする日本酒のようですね。

さて、ソリューションフォーカスはあらゆる場面で活用されており、教育現場も例外ではありません。岡山県在住で小学校教諭の小野友之さんはJ-SOL1から毎回参加され、地元でもSFの自主勉強会をコンスタントに継続していらっしゃいます。J-SOL3では、放送大学ICT活用・遠隔教育センター准教授の高崎明美さんが「学習の可能性にチャレンジする 〜ワクワクプロフェッサー・プロジェクト」と題してSFを活用した大学の授業とその成果について事例を発表されました。またJ-SOL4では、20年以上学習塾経営に携わる門脇かおりさんが、小学生から高校生までの子供たちのやる気を引き出すことに情熱を傾ける「成績UP、学力UP、SFが創り出す可能性は、エンドレス!」という分科会発表を行いました。さらに、高校・大学における学生の就職活動に向けたキャリア教育の現場からは、J-SOL1で石川雅嗣さん、J-SOL2ではその石川雅嗣さんと本田勝裕さんがタッグを組んで、またJ-SOL5で再び本田勝裕さんが登場し、若者の就職活動支援においてのSF活用を多くの事例とともにシェアされました。そして今年のJ-SOL6では満を持したかのように、「キッズスキル」開発者のベン・ファーマン博士が来日されます。今日はそんな教育関連の話をシェアしようと思います。

フィンランドの子供たち
皆さん、フィンランドの子供たちの学習能力が高いことをニュースなどで見聞きすることがあると思います。2000年からOECD(経済協力開発機構)が3年ごと行っている学習到達度調査(PISA:Program for International Student Assessment)という国際統一テストがあります。読解力・数学・科学の3つのテーマでフィンランドは毎回上位に入っています。生徒の学習意欲が高い、先生が尊敬されている、生徒のモチベーションアップが上手い、と今でこそ注目されていますが実は最初からそうでは無かったようです。

ロシア帝国の支配や1917年の独立以降続く様々な戦争の影響により、1970年代のフィンランドの学校はめちゃくちゃになっていました。経済も落ち込み失業率は20%に近いという状況の中、国会は歴史的な決断を下します。この苦境から抜け出す最良の結論は学校を立て直すことであり、国の子供たちが一人残らず最高の教育を受けることができるように、そしてそれは世帯収入が幾らであってもどの地域に住んでいようともその権利があるという施策です。すべての子供に最高の教育を、というゴールは世界中の注目を集める結果となりました。

PISA 2009 Mean Scores by Country for Reading, Mathematics, and Science
Mean Scores
このフィンランドの成功の秘訣を一つに絞るのは難しいようです。学校の興隆は亀の歩みのように緩やかなものでした。しかし教育に対する臨み方が、他の国とはかなり違うもの、と言うよりむしろ正反対のやり方であったようです。この記事ではその要因をいくつか挙げていますがその中からこの二つを取り上げてみます。記事全文はこちら:Finland’s A+ Schools (画像2点はこのページから)

(記事引用)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<フィンランドの学校では、競争よりも協力に力を入れています>
The emphasis in Finnish schools is on cooperation, not competition.
教員は生徒の能力を点数化したりランク付けすることはありません。他の国でたびたび行われている標準テストのようなものはありません。高校を卒業するときに1回あるぐらいで、あとは授業の中で生徒に直接伝えます。特にポジティブなフィードバックは生徒の学習を促進するのに一番効果的なものです。

<助けを求めよう!>
Ask for help!
フィンランドの先生たちは躊躇せずに教員仲間に助けを求めます。授業がうまく運ばなかったり対応に問題のある生徒がいると、教員同士がお互いに助け合います。すべてがこのように競争ではなく協力することを奨励しているのです。共に働く仲間が最もあなたにとって価値のあるリソースであるかもしれません。生徒の母親だってあなたの最上の味方になるかもしれないのですから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ベン・ファーマン
このような記事を読むとベン・ファーマン博士のキッズスキルプログラムに俄然興味が湧いてきますね。子供の自主性とやる気を尊重し問題を解決するための分かりやすい15のステップ。これは当然大人にも応用できる可能性は高いでしょう。マレーシアでのカンファレンスで彼のレクチャーを聞いたことがありますが、肩書が博士とあっても話しが分かりやすく織り交ぜるジョークがまた面白いのです。何度も笑わせてくれました。個人的には日本の噺家に通ずる呼吸やリズムを感じているのですが、果たして皆さんはどう感じるでしょうか?! ぜひ彼のプレセミナーもJ-SOL6と併せてご参加ください。

■6月21日(金)10:00-13:00 Pre2
「子供が持っている力を開発するSF活用 『キッズスキル』開発者から学ぶ子供の解決力の活かし方 〜子供が考え、自分で解決する力を発揮するのを支援する〜」

■6月21日(金)14:30-17:30 Pre4
「職場での人間関係を良好にするSF活用 ファーマン博士に学ぶ職場における解決志向コミュニケーション 〜協働性を高め目標達成するのを支援する「リチーミング(Reteaming)〜」

※会場はいずれも国際ファッションセンター10階(東京、両国)。

参考文献:
「フィンランド式キッズスキルを広める日本唯一のトレーニング機関 キッズスキルJapan」
「PISA(OECD生徒の学習到達度調査)」

by 青木るい子
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 00:20| Comment(0) | これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

2013年05月01日

第9号【4】 これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!

こんにちは!SFフレンズ・コミュニケーターの青木るい子です。4月10日にJ-SOL6の申込み受付が開始し、すでに70名を超える方達が参加表明をされています。嬉しいですね!今年は法人パックを利用した申込みが多いんですよ。同じ組織から複数名参加するには一番お得な参加方法であるのはもちろんですが、SFについて学習しSFマインドを持つ人がもし自分以外にも組織に居たとしたらなんと心強いことでしょう。

前号で「Giving Pledge 世界屈指の大富豪が慈善事業への寄付活動を普及へ」をご紹介した記事には、Facebook連動の「いいね!」を多く頂きありがとうございました。皆さんのソリューショニストとしての心意気が伝わってくるようでした。今回もそれに関連する記事を、同じブログ『ニューヨークの遊び方』から「誰かの夢を応援することで自分もハッピー、世の中もより豊かになる…って考え方が世界を変える」をご紹介します。

様々なことがクラウド化されている昨今ですが「クラウドファンディング」はご存知でしょうか?インターネットを通じて資金調達を呼びかけると、その企画案に賛同する不特定多数の人達が資金を提供するものです。一般的に商品開発などは多額の資金が必要となりますが、これは比較的少額の資金提供を呼びかけ目標額が集まった時点でプロジェクトが実行されるという仕組みです。東日本大震災後の復興支援にもこうしたクラウドファンディングがいくつも立ち上がり、地元で長年商売を続けてきた老舗など被災地の比較的小規模事業がこれによって支援を受けることができました。(参考例:セキュリテ被災地応援ファンド

このような社会現象が日常化されてきた背景には様々な要素が見出されると思います。その中でも強く意識されるのは、やはり人は誰かの役に立つことが嬉しいと感じ、そういう機会を自ら探し求めていること。そして自分のできる範囲で力を提供し、相手に貢献できたことで繋がりや幸福感・達成感を覚える。やれブランド品だ海外旅行だと話題にしていた頃からすると、人々の価値感が物質的なものから精神的豊かさに移ってきているように思えます。

(以下引用)
………………………………………………………………………………………………

誰かの夢を応援することで自分もハッピー、世の中もより豊かになる…って考え方が世界を変える


Pebble

キック・スターター
以前、NY生まれのキック・スターター(Kickstarter)に600万ドルを集めるプロジェクト・・・とお伝えしましたが、あのスマートウォッチのぺブル(Pebble)、結局1,000万ドル(=1ドル80円換算で8億円)もの資金を集めました。すごい。他にもiPhoneドックで146万ドルコミック本で125万ドル、ゲームで334万ドルなど今年は巨額成功例が続出。キック・スターターは最も成功してるクラウドファンディング(crowdfunding)サイトとして注目の的に。

インディ・ゴーゴー
キック・スターターだけじゃありません。同じくクラウドファンディング・サイトのインディ・ゴー・ゴー(Indiegogo)でも、今年、全米の注目の的となったファンディング事例が登場。

今年6月、スクールバス内で生徒たちから「集団いじめ」を受ける60代の女性の姿を撮影した動画がネット上で注目を集めると、心を痛めた見ず知らずの男性が、この可愛そうなお婆ちゃんに旅行をプレゼントしようとインディ・ゴー・ゴーで寄付を呼びかけまして、最終的に集まった金額は、なんと70万ドル(=1ドル80円換算で5,600万円)超!!! そんなわけで、今年、このクラウドファンディングは「最新のインターネット事情」とか「インターネット先進国」アメリカならではの事例として頻繁にメディアが報じてます。

うーん、でも、今のように注目される前からキック・スターターの動きとか見てきて、正直、この件に関して感じるのは「最新のインターネット事情」とか「インターネット先進国」とかそこまで関係ないかも?ってこと・・・。だって、昔からPaypalとか技術的にはネットで寄付を集めることは可能だったわけですから。

それよりむしろ、いろんなモノが手に入る(=物質的に豊かな)アメリカでは、より多くの人々が誰かの夢を叶えるのを応援したいとか、単純に誰かを喜ばせたいって以前よりも強く思うようになってきたのではないでしょうか? きっと、そうすることで自分自身もハッピーな気持ちになれるし、世の中全体もいろんな意味でより豊かになる・・・って分かっちゃった人が増えた。だから、上の例みたいな、まだ生産前の商品を作るための資金や、傷ついたお婆ちゃんに旅行をプレゼントするために(と言っても明らかに旅費を超える金額になってるわけですが)、お金が集まっちゃうんじゃないかなと思います。

あと、この人々の心理の変化は、クラウドファンディングの成長だけでなく、近年アメリカで様々な社会貢献事例が増えているのとも関係が深いでしょう。

〔ご参考〕
www.kickstarter.com:公式サイト
www.kickstarter.com/help/stats:総プロジェクト数、金額ファンディング、成功プロジェクトの合計数などのデータ
Karen Klein Donations: Indiegogo Campaign Ended Friday With $703,873[07/20/2012, The Huffington Post]
Pebble Watch: Kickstarter Projects Generating Millions Of Dollars[08/17/2012, The Huffington Post]
The Good, the Bad and the Crowdfunded[August 18, 2012, WSJ]

これってSF No9
先日、お伝えしたグリーク・ヨーグルトのチョバーニが、大手との競合の厳しいヨーグルト業界において、創業わずか数年でアメリカで一番売れてるヨーグルト・ブランドになったのも、もちろん、そのヨーグルト自体の美味しさとか成分の違いなどもあったと思いますけど、こうした消費者心理の変化が想像以上に大きな要因になってるような気がします。

………………………………………………………………………………………………
(以上引用)

これまでも、企業でSF導入後コミュニケーションが活性化し成果も上がり、おまけに辞める人が減ったという事例がJ-SOLで共有されてきました。ほんのちょこっとSF的要素が加わるだけで、明るい表情や会話が増えたり、仕事がやり易くなったという話もよく聞く話です。その内容を詳しく聞いてみると、SFでスタートした小さなプラスのコミュニケーションが生み出す何かが、もともと人間が持っている誰かの役に立ちたいという気持ちを刺激していることがわかります。自分にできる範囲で仲間に力を提供し、繋がりや小さな成功感を覚えて「よし、明日もまた一緒に頑張ろう!」という雰囲気がその場に生まれる・・・、そんな場作りに、皆さんSFを大いに活用されているのではないでしょうか。6月のJ-SOL6ではそのようなSF活用事例に数多く出会えることが今から楽しみで仕方ありません。
by 青木るい子
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 00:31| Comment(0) | これってソリューションフォーカス?ここがソリューションフォーカス!