2013年10月01日

第18号【6】 ミラスタのSF眼鏡

「時を経て届いたOKメッセージ」

こんな手紙が届いた。
「確か、最後にお会いしたのが、高校1年か2年の頃・・・それから23年余りの年月が過ぎ、環境も変わりましたが、先生の笑顔と元気なお姿とお茶目な所はそのままで、それらが懐かしく、とても楽しい時間を過ごすことができました。」
この8月、お盆の時に、教え子Tさんが自宅をたずねてきてくれた。
当時中学2年生だった彼女は、15歳若い旦那様と、4歳のお嬢さんと一緒に。
今は東京で、設計の仕事をしているそうだ。
私は、大学を卒業して結婚するまでの数年間、公立中学校で教職に就いていた。教職2年目で、初めてのクラス担任。当時のことを思い出すと、苦い思い出が蘇ってくる。生徒たちに対する私の“思い”ばかりが先行し、それが通じず苦しい日々。朝、自家用車で通勤するのだが、学校の敷地内に入ると、体が拒絶して、泣きたくないのに涙がボロボロこぼれてくるようなこともあった。
彼女の手紙はこう続く。「照子先生には『また会いたい』と願っていたので、
今回の再会は本当に嬉しかったです。他の先生のことは記憶から薄れても、照子先生のことだけは、度々思い出し、主人にも、『こんな先生がいた。』とよく話していました。中学時代に照子先生の生徒になれたことは、私の数少ない自慢の一つにさせて頂いています。そして、今回あらためて素敵な先生に出逢えたことを誇りに思っています。」
当時、必死に過ごしていて、Tさんが私のどこをどう受け取ってくれたのかはわからない。それが何なのか、少しだけ探ってみるとすれば、“私のすべての情熱を注いで生徒たちと接していた。”ということかな。思春期の彼らは私を拒絶することの方が多かったけれど、“私は、あなたたちの味方だよ。”というメッセージを、拒まれても送り続けていた。ということかな。
人と人との関係は、そのとき、その瞬間に何らかの結果に至るとは限らない。
なので、日々は焦燥感や徒労感にさいなまれることもある。けれど、その時々が
自分のベストであれば、“それでいいのだ”と今思える。

ん?“それでいいのだ”・・・この言葉、どこかで聞いた響きだ。
 
(*手紙文は、本人の許可を得て記させていただきました。)
SF眼鏡 渡辺照子

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2013年09月01日

第17号【4】 ミラスタのSF眼鏡

「フューチャーパーフェクト(FP)は凧上げ?」

最近、FPを描くことがとっても楽しい。

私は、ビジョンを描くことが苦手である。仕事柄描く事はあっても、どこかよそよそしくて、
私の中から出てきたものというよりも「横」から借りてきたものという感じがどうしても
していた。そしてFP≒ビジョンという図式によって、FPを描く事も、それに関する質問も
「苦手」という気持ちを長い間持っていた。

そんな気持ちが少しずつ変化してきたのは、マーク・マカーゴウ博士が来日された時の
セミナーで「今」というフレーズを聞いてから、私の解釈でビジョンとの違いを感じた時で
ある。FPは未来完了で描くが、私の中では「今」と繋げる事で、リアリティのあるものに
捉えることが出来る感じがした。それでも、FPが描けないと思っていた。
それがある時、「私の仕事や家事の仕方はFPを描いて、それに向かって一歩一歩
進めている」と言う事に気がついた。それに気付いた事とFPが腑に落ちた感覚は、
私にとって大きな収穫であり、それ以降自分がFPを描く事も、クライアントさんに
FPの質問をする事も抵抗がなくなった。
それまで、「未来完了」の「未来」という言葉にとらわれて、「未来」=「ずっと先の事」
「大きな事でなければ」という固定概念が邪魔をしていただけであった。

FPはどんなところにも存在させる事が出来る。そう思うと何をするにも楽しくなって
しまう。
例えば・・・
年末の大掃除。クリスマスには全ての大掃除が完了して優雅に年末の一週間を
過ごしている。その為に私は11月から毎年大掃除をスモールステップで進めている。
例えば・・・
J-SOL。私はスタッフとして企画から当日の運営をしているが、当日そこにいる
全ての人々が、どの様に2日間を過ごしてもらえたらいいかな?と言う事をリアルに
イメージしてみる。そうすると、当日までのスモールステップが見えてくる。

FPを凧だとすると、大空の見えないくらい高いところまで揚げる場合もあるし、手に
届くような高さで揚げる事もある。どんな高さや距離であれ、自分の手元には凧糸が
握られている。どんな凧をどんな風に揚げるかは「自分次第」。私はこの「自分次第」
という安心感がとても気に入っている。あまりに高く揚がりすぎて見えなくなって
しまった場合には、ちょっとだけ凧糸を巻いてみる。そうすると凧が目に入って
スモールステップを描く事が出来る。これからもFPという色々な凧を楽しんで自在に
揚げていきたい。

SF眼鏡 by 藤沢さつき
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2013年08月15日

第16号【4】 ミラスタのSF眼鏡

「スモールステップのスモールステップ」

SFの振り返りは、パワフルだ。反省しすぎて、落ち込むということはなく、
むしろ、振り返りを終えると、次に向けて動き出したくなるような思いになる。

ところで、SFの肝は、1. 欲しい未来をリアルに描き、そこに届きたいという
自分のワクワク感を引き出すところ。
2. 過去や環境、自分自身のもつリソースをフルに認識・活用して、前進力に代えていくところ。
3. 欲しい未来に向けて、スモールステップを見出し、行動を起こす状態を創りだすところ。
だと思っている。

私のクライアント・士業のAさんは、この3つの肝を活用した日々の振り返りを
実行した。というのも、昔から行われている、いわゆる“反省”をすることで、
自分の出来ていないところや、課題にばかり目がいき、
自分に対する信用が薄れがちだったから。

SFの3つの肝を活用した、彼の振り返りの内容は、
月曜から金曜まで、「良かったこと」「目指すところ」「小さな一歩」という
3つの項目建てで、なされていった。

彼にやってみた感触を確認すると、「この振り返り方法は、自分に合っている気がするが、
課題としては、この方法を実践する自分のパワーを充電しておくこと」とのこと。

ちょっと苦しそうである。
それというのも、月曜から金曜までの「小さな一歩」は、
月曜:自分の紹介できる資源を棚卸しする
火曜:以前行った営業活動の見直し
水曜:自分を問い直す時間をもつ
木曜:何をするのか、タスクを決める
金曜:来週の打ち合わせに備えて、準備をする
と表記され、「小さな一歩」の“かさが、かさむ。”感じがする。

さて、Aさんはここからどうするのか?!。彼が今週取り組んでいるのは、
「スモールステップをさらに細分化し、スモールステップのスモールステップを
行動に移すこと。」文字通りのスモールステップを行動するということだ。

スモールステップと言いながら、それが、ばくとしていたり、スモールでないことは、
意外とあることかもしれない。
自分自身にも、あるいは、ソリューショニストとして誰かと相対するときでも、
すぐにでも動き出せるような“真のスモールステップ”であるかどうかを
大事にして、軽やかに前進することを実現していきたい。

SF眼鏡 by 渡辺照子
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2013年07月01日

第13号【1】 青木安輝のSF眼鏡 in J-SOL6

「J-SOL6特別編」

J-SOL6は108名の参加者の皆様のおかげでSFスピリットにあふれた学び合い、
活かし合いの場を創れたと感じました。今号の「SFニュース」では通常の「『そのまま
やっちゃん』から」をお休みさせていただき、J-SOL期間中の「そのままやっちゃん」を
“そのまま”掲載させていただきます。J-SOL参加の体験はどのような立場でそこに
いたかに関係なく、お一人お一人がユニークな体験をしています。「そのまま
やっちゃん」に書かれたことはあくまでも青木安輝個人のとらえ方であり、他にも
参加した人数分だけ様々なとらえ方があるでしょう。

参加された方には、ご自身の体験を振り返るきっかけとして読んでいただくことが
できると思いますし、参加されなかった方には、SFの学び合いの場がどのような
ものであるのかに関してイメージを膨らませていただくことができれば幸いです。

また、イギリスから参加されたSOL創始者のマーク・マカーゴウ博士がご自身の
ブログにJ-SOL6を振り返っての英文レポートを掲載してくださったので、こちらも
よろしければご覧になってください。

では、青木安輝はどのようにJ-SOL6(第6回日本ソリューションフォーカス活用事例
共有大会)を体験したのか、おつきあいいただけるとうれしいです。

以下ブログ引用
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■2013年06月21日(金)  J-SOL6プレセミナー5本開講

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今年の外国人によるJ−SOL大会前特別セミナーは5本。すべて半日コース。昼間は
マルコが組織開発に関連する内容で2本、ベンが「キッズスキル」と「リチーミング」の
2本。そして夜はマークとジェニーが「MAGIC -SF的交渉術」。ベンの通訳は彼の
著書を日本語に翻訳した佐俣さんにやっていただけることになってラッキーだった。
ボクはマルコのワークショップを見たことがないので、1日彼の通訳をすることを通じて
勉強させてもらった。ラッキー♪

マルコは昨年のSOL国際大会にクライアント会社の社長と幹部が参加したことで
一躍脚光をあびた。そのドイツ人社長が言った「もう力づくで人を動かす時代は
終わった。従業員の小さな良い動きを見つけて力づけすることこそが成果を生み出す。」
というセリフは大会中もっとも印象的なものだった。なので、マルコがどんな風に
仕事をしているのか知りたくて、J-SOL6に来てもらった。

午前中は"Ask don't tell"というタイトル。その社長とのオーディション面接で「コンサル
タントとしてウチの会社への提案を」と言われて、"I don't know."と言ったことが気に
入られて採用が決まったという話しから始まった。トップの指示命令で動く体制を、
ミドル層と従業員たちそれぞれが自分事として「認め合い文化」を創って変えていく
プロセスを伝えてくれた。午後は"Tipping point"で「加速的転換点」と訳した。組織の
中の一定割合の人たちが同じ方向に動き始めると、一気に加速する転換点ができる
という話。そのためには、皆がノリたくなる簡単な”型”のようなものが大事という
ところに惹かれた。

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■2013年06月22日(土)  美しい光景♪

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J−SOL6の参加者は108人。その四分の一くらいの方は運営ボランティアとして
多様な役割をこなしてくださっている。会場の設営、受付、誘導、分科会のサポート、
ブックストアの売り子さん、マイクランナー等、様々なところで活躍してくださった。
リピーターだけでなく、44%の初参加者のうちかなりの人数の方々がこころよく運営を
手伝ってくださった。運営会社が入って時給で雇われたバイトがやるのでもなく、教授の
下についている学生が動員されるのでもなく、自発的なボランティアが当日会場で動いて
くれることが、SOL憲章に則った相互作用で創る場づくりに大きく貢献しているのは
間違いない。参加者が、一方通行でなく、自分がその場を共に創っているという感覚を
共有している度合いにおいて、J−SOLは他のどのような大会にも負けないと思う。

この受付の皆さんが、マニュアルも指導もないのに自然な笑顔で参加者を迎えてくださる
光景は美しい(^o^)

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■2013年06月22日(土)  SFはレモン絞り!?

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ベンの基調講演「解決志向ワークにおける空想力と想像力の多様な活用法」は最初に
このレモンを絞っている大きな写真と、ある解決エピソード語りから始まった。
彼が精神科医として開業していた頃、ある夫婦がお互いの関係修復のために遠方から
長距離ドライブをして相談に来ていた。数回の面談の後、とても状態が良くなったので、
「何が役に立ちましたか?」と尋ねた。すると「先生、私たちはここに来るまでに
何時間も車の中で一緒にいなきゃならないんですよ。だから色々と話すことができ
ました。それが良かったんです。」と回答したそうだ。だから問題を抱えている当事者が
解決を持っているのであって、支援者が与えているわけではない。つまりレモンを
絞れば果汁が出てくるように、もともと本人の中にあるものを引き出すのがソリュー
ションフォーカスという解説だった。わかりやすい。ベンを始めとして向こうの
人はこういうシンプルなビジュアルとエピソード語りが本当に上手だ。

では、当事者は解決を持っているのになぜ普段はなかなかそれが絞り出てこないの
か?それは問題場面では感情状態がネガティブになっているために皆が「責め合い(blamestorming)」をするから。なので、その緊張状態をほぐすために色々なことを
することが必要。例えば、楽しいことをする、他者の貢献を讃える、激励をする、謝罪
する、ホメ合う等の行為を通じて、気持ちよく話を聞き合う場ができれば必然的に
前向きなブレーンストーミングが起こる。"SF inside"な組織は最初ツールや仕掛けを
工夫して、そういう場づくりをするが、それが勢いを増してティッピングポイントを
超えると、ツールが必要でなくなる。それが真の"SF inside"状態なのだ。

講演の中で宿題が出た。職場で一人ひとりの名前だけを書いた紙をブラインドで
各自が選び、その名前の主の良いところを色々な人に尋ねまわって記入し、最後に
本人に渡すというもの。実際実行した人の話聞くのが楽しみだなあ♪

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■2013年06月22日(土)  分科会I-A  ZACROSチーム5回目のご登壇!

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初日午後は、分科会TとU合わせて8つの発表やワークショップ。

ZACROS(藤森工業)チームは毎回メンバーを入れ替えて5回目のご登壇。
本間さんはなんだか引率の先生のようだなあ(笑)。

今年はNEXT100を見据えてのビジョンづくりに全社員参加のタウンミーティングを
重ねていて、その進行に大いにSFが活用されているというお話が印象的だった。
本間さんがおっしゃるには、毎年J-SOLに参加した人たちは職場に帰ってきて、
元気に自発的なエネルギーが高まった状態で仕事を続けることが多いそうだ。
「なんでなんですかねえ?よくわからないんですよねえ。」とボヤキ調ながらうれし
そうにほころぶ本間さんのお顔を見ていると、こちらまでほっこりしてくる♪

この写真の場面は、分科会紹介で前に出てきたところだが、現場のユニフォームに
着替えて出てくる姿が、「オレたちZACROS!」(男言葉でゴメンナサイ)とでも
言っているかのように誇り高く感じられる。

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■2013年06月22日(土)
 分科会I−B 「組織連携を高める「コミュニティ」の形成と展開」

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SF実践コース3期生森田由美子さんが開発した漢字で強みを表す「五源の導(しるべ)」
はとても素晴らしいツールだ。約1500名から集めたデータをもとに人間の多様な
強みを32種類に分類し、それぞれに漢字を充てた。

この分科会では森田さんが深くかかわりを持っている三井不動産リアルティ中国の
古川さんが一緒に登壇して、五源を使ったポジティブコミュニケーションにより職場
でのコミュニケーションがどのように変化していったかを伝えてくださった。森田さんに
よれば、古川さんは人間がとても好きで、SF的な取組みはとてもうれしそうにやって
らっしゃるとのこと。発表の様子を拝見しても、その感じがよく伝わってきた。

「五源」で見るボクの強みは、メインが「柔」(適応性が高い)、そして4つのサブが
「創」「拝」「敬」「信」だ。ボクは自分を強く打ち出すよりは、まわりにうまく適合して
いきながら個性を発揮するタイプだと思う。だからSF的感覚が合うんだよね。

この写真は分科会の中のものだけど、J-SOL6のしょっぱなアイスブレーキングの
実習にも「五源」の32漢字表を使わせていただいた。大好評!

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■2013年06月22日(土)  分科会I−C 「人と組織が元気になる『コンプる』の力」

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レストランチェーン「サイゼリヤ」で組織開発に取り組む勝川さんが発表してくれた
のが、「コンプる」の威力。かなり前から解決志向アプローチを学んでいたという勝川さん
なので、OKメッセージよりは「コンプリメント」という用語の方がしっくりくるらしい。
ボクが司会トークの中で「OKメッセージとコンプリメントの違いとか質問されること
あるけど、正直なところ、そんなのどうでもいいと思っているんですよ。」と言ったとき、
彼女の顔を見たら笑っていた(笑)。「ルーツと多様性」という大会テーマにふさわしい
一瞬だったとボクは思っている・・・、誰にも言ってないけどv(^o^)

「コンプる」というのはコンプリメントの日本語的動詞活用なんだけど、この活動を
継続してきたら、いろいろなことを「コンプる」という言葉に載せて皆が話すように
なったというところが非常に興味深かった。ZACROSでも、SFという言葉の意味が
かなり拡大解釈されて、前向きでいる、人に親切にする、ちゃんと挨拶する、義務を
しっかり果たすなど、良い意味の言葉はまとめて「SFチック」と言われるように
なっていた時期もあった。人間てさ、良いことをする口実に何かキーワードが欲しいんだ
よね、きっと♪

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■2013年06月22日(土)  分科会I−D  「うまくいくコミュニケーションを体験する『型』」

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「SFアカデミア」ラーニング・ファシリテーターの渡辺照子さん(テルちゃん)による
SFワーク体験ワークショップ。最初は内容そのままに「SFワーク体験会」みたいな
タイトルにしていたんだけど、なんだかその魅力をちゃんと表していない気がした
ので、ボクが提案してこのタイトルにさせてもらった。

テルちゃんはプロコーチとしてコーチ養成機関のクラス指導もしているが、大変人気が
高い。彼女の人気はとても生真面目に人を大切にするところにあるとボクは思う。
もっと正確に言うと、相手が望むところに行くのを支援するのがとても上手だ。コーチの
語源は馬車(人を望むところに送り届ける)から来ているというのを地でいってるんだね、
きっと。

この分科会はたった90分しかないのに、なんと4種類のワークを参加者に体験して
もらうという、ボクからしたら「離れ業」にしか見えないことをやってのけた。出だしに
使っていたエネジャイザー・ワークで、「じゃんけんハイタッチ」というのをすると、
たった一分間で全員がウオームアップされた状態になるのを目の当りにして、明日
2日目の出だしで使うことにした♪

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■2013年06月22日(土)  分科会U―A  ベンLIVE!

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「キッズスキル」「リチーミング」のブランド力は大したもんだ。プレセミナーも分科会も
ベンのが人気が高かった。もしかするとフィンランド教育の質が良いというニュースも
追い風になっているのかもしれない。

ボクは実際には出ていないので、分科会の内容はよくわからない。でもベンの分科会を
どういう内容で企画しようか考える過程が面白かった。もともとベンが世に知られる
ようになったのが、フィンランドのTV&ラジオ番組だったし、彼の講演通訳を以前
した時に、とにかく笑わせてグッとつかむのがうまいので、J-SOLでもそのライブ感を
最大限発揮して欲しいと思っていた。彼は即興の方が本領を発揮しやすいかと思い、
「ベンLIVE!」はどうだと打診したところ快諾してくれた。後から色々な方がベンの
分科会で答えが見つかったとのコメントを聞いたので、きっと実り豊かな対話の場で
あったのだろうと思う。

通訳を彼の著書の翻訳者である佐俣(バレイ)さんにお願いできたことも幸いだった。
彼女はJ−SOL終了後帰宅した後、家でずっとニコニコしていて、ご主人から
「そんなに良かったの?」と言われたそうだ。うれしいなあ♪

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■2013年06月22日(土)  分科会U―B SFレボリューション

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温厚でやさしい母親のような雰囲気のジェニーさんにしては意外な過激タイトルを
つけた分科会。SFはシンプルで親しみやすいので、最初は「おっ!」と思っても、
実践している人にとってはだんだん当たり前のことになってしまいやすい。それはいい
ことなんだけど、SFは実はかなり革命的な考え方だし、SF活用の局面によっては、
それに関わる人にそのことをちゃんと説明できないとコラボレーションが難しくなったり、
似て非なるものになって効果がなくなる場合もある。

ジェニーさんは原子力関連の施設で働いていたこともあり、今でも日本の原子力
技術関係者と交流を持っている。だから左脳的であったり、問題志向の思考が得意な
人たちのことをよく理解している。ヒューマン系のポジティブ指向が強い人たちなら
すんなり受け入れてしまうことが、人によってはとても抵抗感を覚えたり、革命的と感じ
られる可能性があるということを理解していることは、SFを広めるためには必要な
ことだと思われる。ジェニーさんは、SFを実行するのが上手な人でもそれを説明する
ことができない場合もかなりあるので、SFをちゃんと説明できるようになりたい人は
来てねと紹介していた。

SFが公式に組織の経営方針に取り入れられていないところで(ほとんどはそうだけど)、
SFという名前を明示的に表に出さずにSFフレームでコミュニケーションの工夫を
するソリューショニストは「SFゲリラ」と呼ばれている・・・、ん、レボリューション?
わお!?

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■2013年06月22日(土)  分科会U―C 解決志向(SF)調停法

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マルコの分科会は、ソリューションフォーカス調停法。彼が冒頭で先週スイスの最高裁
判事たちに対して同じ内容のワークショップを提供したことを伝えたら「おお!」と
歓声が上がった。さすが元弁護士で今のような仕事をしているユニークな人材は
なかなかいないので、注目されることが多いらしい。

始まる前にマルコが白板に「Conflicts...YES!」と書いた。その下に日本語を書こうと
思ったんだけど、意味がわからなかった。葛藤のエネルギーをうまく活用すれば、
何か良い変化を起こすきっかけになるのだから歓迎しようという意味だとのこと。
ボクは葛藤が嫌いな方なので、本当はわかっていたんだけどわかりたくなかったのかも
しれないなあ(笑)。葛藤の中に前のめりで入っていける人を見ると、すごいと思う。

さて、このセッション、調停用にステップ毎にアレンジされたSF質問群を順番にして
いくだけという非常にシンプルな形式。デモンストレーションは、ある会社の上司と
部下の2人がボランティアしてくれた。でも関係が悪くて調停を必要としているという
よりは、もともといい関係なのでさらによくなることがあればというレベルだったような
気がする。だから「葛藤の調停」というデモにはならなかったけど、むしろ関係がある
程度いい間柄でSF質問をすると、こんなに関係が深まっていくのか!と感銘を受けた。
いいセッションでしたあ♪

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■2013年06月22日(土)  分科会U―D サプライズSpecial 「マークと話そう!」

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毎回欧州SOLのメンバーがゲストで来てくれて、いろいろなワークショップを提供
してくれるのがありがたい。だけど、昨年のように数が増えると、英語の大会では
ないのに翻訳しなければならない量が膨大になってしまい、大変だった。だから今回は
英語でしゃべる人のプログラムは最小限にしようとした。なので、SOL創始者である
にも関わらず、マークのプログラムはプレセミナーだけにした。既に何度も日本で
セミナーをしてもらっているので、新しい人のワークショップを優先したわけだ。

しかし、SOLの創始者が大会中何のプログラムもしないってのもどうなんだろって
ずっと思っていた。今回は外国人分科会は同じ時間帯にまとめてしまったので、
マークの分科会を増やすと通訳の数が足りなくなってしまう。そこでハッとひらめいた。
今までのJ-SOLで休憩中に来日外国人と英語をしゃべっている人が案外多かったり、
ジョークを通訳する前に笑っている人が結構いたので、もしかしたら英語でやる
分科会があってもいいのではと!そこで、今日午前中突然サプライズとして発表して、
誰が来てくれるか待つことにした。

もし誰も来なかったらマークに申し訳ないなあとヒヤヒヤしていたんだけど、ふたを
あけてみたら、リフクレティングチームができるくらいの人数は集まってくれた。そして
実際に参加者から解決したい課題が提示されたので、実行したそうだ。参加した人は
多いに満足したとのこと。せっかく外国人を呼ぶんだから、翻訳することだけを考える
のではなく、最初から英語のプログラムを増やしてもいいかなと思った。

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■2013年06月22日(土)  すいか男  "Watermelon Man"

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昨年まではSOL国際大会にならって、夜の懇親会を"J-SOLキャバレー"と呼んで
いた。そして演芸会よろしく、いろいろな素人芸の出し物を皆で楽しんだ。それは
良かったんだけど、深夜まで会場を使える欧州SOLと違って時間が短いので、もっと
参加者同士の会話を楽しむ時間が長くても良いという意見を前からいただいていた。
なので、今年はエンターテインメント性はおさえて、なるべく歓談の時間を多く取った。

しかし、マークの演奏ははずせない。即興JAZZとSFの共通点がある・・・なんていう
説明も興味深いけど、それ以上にマークの腕前がプロ並み(実際若い頃はほぼ
ミュージシャンになりかけたそうだ)で、いつもパーティーに花を添えてくれるので
楽しみにしている。今年はフルーゲルホーンを吹く秋山ミツルさんが事前にマークと
コンタクトをとり、曲の打ち合わせをして、ジャズの定番"Watermelon Man"を演奏する
との事前情報をもらっていた。なんかオレもやりてえなあと思い、そうだ直訳で
「スイカ男」なんだから、それやっちゃおうということで小道具を準備してきた。
スイカのビーチボールを切り裂いて頭にかぶれるようにして、顔に赤のペイントを塗り、
スイカ男いっちょ上がり。そして秋山さんに「演奏が盛り上がると出てきちゃうんだよね、
あのスイカおじさん」とか適当なことを予告してもらった上で、演奏の途中で登場した。
で、適当にメロディーに合わせながら「あ〜、スイカ食いてえなあぁ♪」って叫んだ。
自分ではもう思い切り気持ち良かったんだけど、皆さんどうだったかなあ(汗)。

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■2013年06月23日(日)  壁フェイスブックとOKポストイット

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札幌開催のJ-SOL4から続けている壁フェイスブック。A4の紙に顔写真と簡単な
メッセージ(自己紹介)が載っているものを事前に参加者全員から送ってもらい、
当日は朝から壁に貼り出しておく。どんな人が来ているのかゆっくり見ることができるし、
忙しい大会中に声をなかなかかけられないという場合でも伝言板のような機能も果たす。
基本的にはOKメッセージを書くということにはなっているけど、「今度飲みに行き
ましょう」なんてのも貼ってある。「誘う」も一つのOKメッセージだよね。

今回は法人パックでの申込みが5社あったので、そのグループはまとめて貼り出して
おいた。チームプレーを得意とする日本人気質には合っていると思う。

ボクもこんな風に顔がちょこんと出ているだけになるくらい沢山OKポストイットを
もらえてうれしかったあ♪

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■2013年06月23日(日)
 分科会V−A とにかく一人の味方を作ったらなんだか広がり始めたSF

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この分科会のタイトルを最初に見たとき思わず顔がほころんでしまった。外資系
製造業で活躍される田近さんは、5年前J−SOL1に参加した後、SFを社内で
活用し始めてある程度の手ごたえはあったものの、なかなか広まりを感じられない
ままだった。そこに浅沼さんが配属されて一緒に仕事をするようになり、だんだんと
信頼関係が深まり、今では相互信頼の土台はとても強力であるようにお見受けした。

ビジネスライクな関係以上に、人間的な深い信頼の土台を築いたが故に・・・(多分)、
浅沼さんは平気で上位者の田近さんのことを「へなちょこ」と呼ぶ(笑)。田近さんの
リーダーシップスタイルには命令・強制という力づくの要素は皆無に近く、相手を
活かそうとする姿勢が徹底していて、共感する場合には涙も見せてしまうとのこと。
それが時にはへなちょこと映る場合もあるらしいが、浅沼さんはそこに田近さんの
人間力を見ていて、敬意を払っている。そして田近さんの目指していることを
くみ取ってどんどん進めていくサポートをしている。そんな信頼関係は自然と
最初からあったわけではなく、やはり肯定的な視点で相手を見る、そして
OKメッセージを伝えるという努力を積み重ねて時間をかけて創り上げたもので
あるとのこと。

このお2人のチームが社内で進めているリーダー向けのSFコーチングプログラムで
成果が出てきている様子を語っていただいたが、その工夫が素晴らしかった。
人間は一人で完璧を目指す必要はない。自分にないものを持っている同士が
「活かし合う」ことさえできれば、こんなにいい仕事ができるという良い見本を
お二人は見せてくれたのだと思う。

力まず笑顔でサポータブルなへなちょこリーダー。そしてそれをしっかり支える
凄腕美人サポーター(ごめん、浅沼さん、いいキャッチフレーズが浮かびません)。
いいなあ♪

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■2013年06月23日(日)  分科会V−B Good & Moreで展開する組織変革

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組織変革コンサルティングを専門とするマングローブ社の今野誠一社長は、福々亭
今一という高座名を持つ落語家でもあり、その話術は聞いている人を絶対に飽きさせ
ない。毎朝3時に起きて、仕事もいくつもの趣味もこなすスーパーエナジャイザー
(人を元気にする存在)の今野さんは、SFと出会う以前からGood & Moreという
コンセプトで仕事をしていたそうだ。多くの会社がその反対のBad & No、つまり悪い
ところに焦点をあてて否定的なプロブレムトークばかりを繰りかえす悪循環に陥って
いることに気づいたので、既にある良い要素を大事にしつつ、その中から見えてくる
前向きな次の一歩を工夫していこうという考えで改革をすすめるために生み出した
コンセプトでSFと大いに共鳴する。

今野さんはボクのSFセミナーに出てくれて、彼がそれまでに積み上げてきたものと
SFが親和性が高いことに勢いを得て、彼の会社スタッフ全員を対象にしたSF研修を
実施した。マクロ発想のレベルだけでなく、会話のミクロレベルまでGood & Moreを
浸透させていくお手伝いができたのかなと思う。

「ルーツと多様性」のテーマがここでも一つ掘り下げられたと思う。ボクたちが社会生活を
送っていく中で、人間はどうしたら前向きに活性化するのか考え、そしてそのための
工夫をし続けている人は、SF的な要素を自分なりに見つけることが多い。人間の
中にもともとSFのルーツがあるわけだから当然だ。そしてそれを独自の言葉で語って
いる。別の言葉を使っているけど、方向性は同じだよねって確認し合える仲間は大切だ。

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■2013年06月23日(日)  分科会V−C  ソリューションフォーカスと経営品質

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医療機関が日本経営品質賞を受賞するというのは大変珍しい快挙だ。川越胃腸病院は
院長の望月先生をリーダーとして、時間をかけて素晴らしい組織風土を築いてきた。
この分科会発表者の小川さんは、その風土づくりの現場の中心的存在だが、この
写真を見てもわかるように、非常に謙虚で周囲への気配りを絶やさない。

この病院の経営品質賞受賞とSFは直接の関係はない。だけどその取り組みを
しているリーダーがあらためてSFに注目し、経営品質活動を高いレベルで
継続させていくために活用できるという判断をしていることがうれしい。
分科会のサブタイトルは「ひと満足の好循環経営を目指して」となっていて、
まさにSFと響き合う。実際この病院を見学させてもらった時に、建前ではなく
本当に従業員の皆さんの姿勢が「人を大事にする」ことに向けられていて、
しかもそれを喜んで自発的にやっている度合いの高さにびっくりした。

既に高いレベルでコミュニケーション&人間関係の風土づくりに成功している
組織が、さらにSFを活用しようとしているという事実が本当にうれしい。

色々な取組みを今までしてきて、どこからどこまでがSFなのかという判定が
できないという状況に対して、小川さんの名セリフが生まれた。「これもSF,
あれもSF,多分SF,きっとSF♪」 もう一つ小川さんの「SFの周辺には
『ちょうどよさ』と『あたたかさ』を感じる」というコメントには、とても重要な
意味があると思う・・・、SFの本質的ルーツにせまっているような。

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■2013年06月23日(日)  「リ・チーミング」というコンセプト

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分科会V−DはランスタッドEAP総研のお二人による「リチーミング」の事例紹介
だったが、残念ながらランスタッド社の方針で当日の様子はご紹介できない。

「リチーミング」は「RE(再び)」と「TEAMING(チームを組む)」という2つの言葉を
組み合わせたもので、今回の基調講演者ベン・ファーマン博士と彼の同僚のタパニ・
アホラ氏がSFをベースにして創ったチームビルディングの手法だ。「RE(再び)」と
いう言葉が入っているのは、「もともと」持っている人間の協働性を活かそうよという
呼びかけのような気がしてならない。ベンとマレーシアで一緒になった時に「人類は
都市化をさらに進めるのではなく、より進化した村になる段階に来たのでは」という点で
意見が一致した。毎日一緒に仕事をしていながら、(人としての)お互いのことを無視
したままの人が増えている。閉鎖的な村社会に戻そうというのではない。お互いの
ことを知り合っているというコミュニティー感覚を職場でつくることは仕事効率を上げ
たり、メンタルヘルスの問題を改善することにつながることは、"SFinside"の取り組みを
している組織の事例からも明らかなので、人と人の間で好反応の自然循環が創られる
プロセスを「村化」と呼んでもいいのではないかと思う。

この写真は横田さんのオープンスペース。彼の職場でのSF活用の様子が分かち
合われた。協働性、反応性、親和性の高い職場づくりが少しづつ進んでいる。彼が
これを「SFアカデミア」のミニチュア版と呼んでくれたのがうれしい♪

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■2013年06月23日(日)  コーヒーブレークの重要性

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「鼻と鼻の間」で知恵が生まれる、対話の中から現実が構成されていく、発信受信の
繰り返しの中で思考が磨かれていく・・・どんな言い方をしてもいいんだけど、J-SOLの
ような集まりで休憩の時間はとても重要だ。有名な先生からの序列で意見の
重要さが決まるような場と違って、「SFの一般社会での活用」はあまりにも範囲が
広すぎて権威は存在し得ないので、自分が欲しい知恵を手に入れようと思えば、他の
参加者に自分の関心事を話して、相手の意見を聞くことが大事だ。

標準的に正しいかどうかなど気にせずに、自分が良いと思ったことを実践して、その
結果が良ければ、それが正しいことなのだ。ただし、次回もただそれを繰り返せば
良いとは限らない。条件や社会的文脈がコンスタントに変化していく中で、SFの
ノウハウを人材開発や組織開発に活かし続けていくには、やはりコンスタントに様々な
SF活用をしている仲間(colleague)と事例をわかちあい、共鳴できるところを探し、
良い結果が出たことを増幅していくという作業が欠かせない。

ま、そんな大げさな言い方はさておいて、普段話す機会のない多様な人々と似た
ような問題意識とSFという共通項で対話できる場は貴重だ。だから今回は休憩を
長めにとった。この写真の梶原さん。親子でどんなお話したのかなあ?

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■2013年06月23日(日)  オープンスペースの活況!

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今年もオープンスペースは賑やかだった。2スロットで17のスペースが計画され、
人が集まらず他に合流したところも2つあったけど、ほとんどのスペースは適度に
人が集まり、現在抱えている現実的な課題にどう対応するかといった実質的に役立つ
ようなテーマで、その対話に集中していく皆さんのエネルギーはとっても高かった。
ある人がオープンスペースだけでもJ-SOLができるねと言ってたけど、本当にそんな
感じがしたなあ。

この写真はある造船会社で現在SF活動を続けているNさん。上司と二人で参加され、
最初からオープンスペースをやるつもりで資料を用意してこられた。うしろに貼り
出してある写真入りの資料はすべて事前に書かれたもの。これだけの準備をしての
オープンスペースというのは、欧州SOLでもJ−SOLでも今まで見たことがない。
伝統ある大規模な会社でSFを浸透させていこうとするのは簡単ではない。Nさんの
ここまでの努力は並大抵のものではない。様々な壁にぶち当たり落ち込んでいた
Nさんは、3年前にマークが福岡で開講したSFセミナーに参加した体験を通じて
前向きなエネルギーを取り戻して、現場の風土改革にSFを取り入れ始めた。ボクも
お手伝いさせてもらっていて、すべて期待した通りに進んでいるわけではないけれど、
今までのところでも色々な成果が出ている。J-SOL7では分科会をやっていただける
かなあ。今回はその練習!?

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■2013年06月23日(日)  SOLキャンドル欧州へ

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2日間の充実した大会はあっという間にクロージングセレモニーを迎えた。
SOLキャンドルを次のSOLイベントであるスイスでのSFサマーリトリートの主催者に
バトンタッチするために渡す儀式の中で、今回の欧州ゲストソリューショニスト全員に
シェアしてもらった。

マークとマルコが、欧州SOLではコーチ、コンサルタント、講師などの支援者的職業の
専門家たちが多いが、日本のJ−SOLの参加者は企業の中にいる人々が多く、SFを
活用して内側から組織を活性化しようとしているのが素晴らしいと絶賛してくれた。
日本人はオリンピックでもチーム競技でメダルを獲得することが得意だったが、
協働性の高さは世界でも群を抜いている。そのリソースを活かすのにSFが役に
立っている。

"SF inside"は日本発信で世界に広めていける価値あるコンセプトだと思うが、その
ためには、どのような条件がそろえば"SF inside"と言えるのか、そこに至るまでに
どのような手段があるのか等の理論的フレームづくり、事例の類型化等が必要だ。
ただし、もともと類型化、理論化せずに一つ一つのケースがユニークであるという
前提で柔軟に対応することがSFの良さであるわけだから、自由度が高く、新しい
創造を促す回路を最初から組み込んでおくことが重要だ。すべては一期一会である
ことを尊重しながら、手法としてある程度のパターン化をするというエキサイティングで
面白い仕事が待っている!
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以上「そのままやっちゃん」より

「そのままやっちゃん」のページをご覧いただくと、大会前の日本文化体験ツアーの
様子もご覧いただくことができます。

またフェイスブックの「ソリューションフォーカス・フレンズ」のページでは、大会中の
様々なシーンの写真をご覧いただくことができます。

次号のSFニュースでは参加者の皆さんから大会一週間後に回答していただいた
アンケートの内容をシェアします。どうぞお楽しみに!

J-SOL7は2014年6月21 - 22日で東京開催の予定です。
ぜひ来年も、あるいは来年こそはJ-SOLでお会いしましょう!
by 青木安輝
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 21:40| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

第13号【2】 藤沢さつきのSF眼鏡 in J-SOL6

「J-SOL参加者のSFマインド」

今年のJ-SOLが、J-SOLの次のステージに進んだ感じがした要因の一つは、参加者の
積極性である。もう一つは、自分がいる組織の中でSFを使っていきたいと思っている
人が、参加者全体の中で多くをしめていた事である。

参加者の傾向分析を見てもわかるが、会社員・事務員だけで50%を超えている。
これは6回のJ-SOLの中で初めての事だ。勿論、この職業分類は正確ではない。
例えば、会社経営者でありコンサルタントでもあるとか、会社員だが研修講師である
といった方など、私が知る範囲でどちらかに分類させてもらった。それにしても、
今まで組織に属している方(会社員・事務員)の割合は、多い時でも44%だった。
これはZACROSに続く“SF inside”な組織を目指している人達が増えているという
事のように思う。この組織からの参加者が多いと言う事が、欧州SOLとの大きな
違いであり、欧州のソリューショニスト達がJ-SOLを高く評価してくれている要因の
一つでもある。

J-SOL6職業別参加者

昨年から、参加者に当日ボランティアを募っているが、特に今年は運営メンバーを
設けずにスタッフのみで企画をして、当日の運営は当日ボランティアのみという初めて
のスタイルを取った。運営メンバー経験者や実践コース修了生の方数人にボランティア
リーダーをお願いして、各役割シフトのみを事前にボランティア全員に伝えていただけで、
当日は素晴らしいSFマインドで動いて下さった。タイトなスケジュールにも関わらず、
ほぼ時間通りに二日間のプログラムを進める事が出来たのも、ボランティアの方や
参加者の方の協力があってこそ、である。特に、初参加にも関わらずボランティアに
応募下さった方も多かった事にも感激を覚えた。
また、全体での発表やオープンスペースでのトピック立てにも、多くの初参加者の方が
手をあげておられた事も印象的だった。
参加者が単なる受けてとしての参加ではなく、初参加の人もベテランもプレゼンターも
そこに壁はなく、まさしくSOL憲章にあるように、又お互いに学び合うというSFマインドが、
J-SOLに根付いてきているのだと感じた。
J-SOL SF眼鏡 by 藤沢さつき
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 21:35| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

第13号【3】 渡辺照子のSF眼鏡 in J-SOL6

「想像力をもっと活用していいんだ!」

J-SOL6の基調講演者は、フィンランドのベン・ファーマン博士。
精神科医であり、ヘルシンキ・ブリーフセラピー研究所の所長さん。
講演タイトルは、「解決志向ワークにおける想像力の活用法」。

ところで、解決志向のカウンセラーやコーチは、ミラクルクエスチョンを
使うことがある。ミラクルクエスチョンとは、「寝ている間に奇跡が起こり、
あなたの問題がすべて解決したとします。そしたらあなたはその奇跡が
起こったことをどんなことから気づきますか?」と問題解決後の状況を
具体的にイメージさせる質問。・・・で、どうも私は、この質問が苦手だった。
奇跡が起こることを信じられないので、想像もできないわけ。
“想像が苦手な私・・・。”とずっと思ってきた。

日頃、コーチの仕事をしていて、「ヴィジョンを描くのは苦手です。」
「イメージして、といわれても何も浮かんできません。」「先のことなんて
わからないし、思い浮かべろ!っていっても無理。」という方に出会うことは
少なくない。

自分も想像が得意でないし、苦手だという人に出会うことも多い。・・・ということがあって、「想像力を働かせる」ことに今までブレーキをかけていた。

ところが、ファーマン博士は、想像力を働かせることが、自然にできるような
アプローチを紹介してくれたのである。

ファーマン博士の聴衆への働きかけは、

  ・自分ができるようになりたいと思っていることを、
   イメージすることは可能ですか?
  ・達成するとどんな気持ちを味わいますか?
  ・その気持ちを私に伝えることは可能ですか?
  ・体を使って気持ちを表現してもらえませんか?

という風に、なんとなく想像してしまいたくなるように、アプローチしてくる。

「思えば叶う」という言葉があるように、「実現したいことを、どれだけリアルに
イメージできるかで、思いを現実のものにできるかどうかの違いが
出てくる。」ということを、確かにそうだと私は思っている。
だとすれば、どれだけ想像するかだ。

“苦手といってないで、もっと想像力を働かせてみよう。”
“周りの人に、自然なかたちで想像力を活用することを、
 いい感じに促してみよう。“
という思いが、ベンの講演を聴いたあとずっと心に抱かれている。

そういえば思い出した。子どもの頃の私は、いつも想像していた。
あの山の向こうには、何があるんだろう? 大好きなかこちゃん
(お気に入りの人形)に話しかけては、真面目に会話をしていた。
「ねえ、私のこと好き?」「ふ〜ん、私も。」と。

自分の中に眠っている想像力をもっと呼び覚ましたい。周りの人にも、
呼び覚ますことを働きかけて、その人の、軽やかで幸せな未来を現実のものに
することを応援していきたい。特に、ちょっと諦めかけている人達と一緒に、
想像力を磨き合ってみたいと思っている。
J-SOL SF眼鏡 by 渡辺照子
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 21:30| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

2013年06月15日

第12号【5】 ミラスタのSF眼鏡

「良いうわさ話」について

SFのワークで、「リソースゴシップ(良いうわさ話)」というのがある。
実を言うと私は、このワークを知ってから、「良いうわさ話」ということについて、
悶々としていた時期があった。

SFとは直接関係のないことだが、よりよく生きるために、私はあるアセスメントと
10年来向き合ってきた。それは、ライフバランスを整えて、エネルギー高く生活
するための100項目のチェックリスト。
そのチェックリストには、「身の回りの環境」「経済・仕事」「健康」「人間関係」の
4領域にわたって、100個の質問が書かれている。
100項目のチェックスコアをなるべく高くできるように、今までに何度も取り組んできた。

私を悶々とさせたのは、「人間関係」の領域の中の、一項目で、
「人の噂話はしない」・・・という項目。自身の解釈としては、“良かろうが悪かろうが、
人のことをとやかく言わない。”・・・という風に理解していた。なので、ここのところが
私の悩みどころとなったのだ。

SFのリソースゴシップでは、良いうわさ話をする、しかし、私の取り組むチェックリストは、
“人の噂話はするな”という。「嗚呼、どうしたらいいのだ〜。」と悶々。

話は変わるが、曽祖父が建てた母屋を建て替えるため、近日中に取り壊すので、
母屋にお別れを言いに、長男が先日、私の実家を訪ねた。母屋は、彼が幼い頃、
いとこ達と遊びまくった、おもしろさと楽しみのいっぱい詰まった古い隠れ家みたいな
ところ。名残を惜しみたかったのだろう。
その時の様子を、妹がメールで知らせてくれた。「レオ(長男の名)君、手伝いを
頑張ってくれました。合間に、秀子さん(私の母の名)と、テニスラケットでバトミントンを
してました。」と。

このメールを読んだとき、リソースゴシップで、良いうわさ話をしてもらっている時と
同じような、何とも言えない温かな気持ちに包まれた。まさに「リソースゴシップ効果」
と同じような気持ち。

冒頭で、昔、悶々としていたことを書いたが、現在は悶々とはしていない。
これからも、リソースゴシップ効果を、周りの人々と共有すべく、「良いうわさ話」を、
自身の心の中でも、周りの人とも、していきたいと思っている。
SF眼鏡 by 渡辺照子

posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 09:00| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

2013年06月01日

第11号【5】 ミラスタのSF眼鏡

「プラットフォームの上り下り」

クライアントがフューチャーパーフェクトに向かって進むのに、最適で一番望む
プラットフォームを、結構大胆に?提示してみるのもありかも。

コーチングを行う際、出来るだけクライアント自ら考えて行動に結び付けてもらう
為に、コーチとしては提案やアドバイスは控える事がある。コーチング研修でも
ロールプレイングの時に、コーチ役がアドバイスに走っていると「“質問という名の
アドバイス”になっていますよ。」とフィードバックする事もある。

今年の初め、久し振りに再会した親友から大きな問題の話を聞いた。話の内容から、
専門的な仕事をしている夫に相談してみるように提案した。親友は、以前子供連れで
我が家にも度々遊びに来ていたので、夫の事も良く知っている事もあり、双方了解
して後日二人で事務所に行く事になった。
訪問当日の朝、まず夫から言われた事
「Aちゃんに、今までの事よりも、これからどうしたいかに時間を使うように言って
おいて。クライアントの多くは、今までの事に90%時間を使う人が多いから」
(お〜〜〜、SFだ〜〜)
そして、話し始めて少し時間がたった頃に、一瞬「え?」と思う様な、夫からの幾つかの
提案が出た
「Aちゃんの望みを手にいれる為に〜〜〜〜もあるけどどう?」
「Aちゃんとして、〜〜〜〜〜な方法も考えられるけど?」  ・・・などなど。
それは、かなり大胆な思いきった質問だったので、私は、横で黙って聞いていたが
内心はハラハラだった。
(ちょっと、Aちゃんの希望とは、違うんじゃない?)
しかし、親友は夫が提案してみた事を、そのたびに一つずつ考えてみていた。その
姿を見て気がついた事は、これは単なるアドバイスや方法を提案しているのでは
なく、彼女が望んでいる事を手に入れる為に、色々なプラットフォームに上って
みさせているのだ。彼女は一つの方向しか見ていなかったけれど、人生の重大な
問題を解決するにあたっては、彼女が考えつかない様な方向性も見せてあげたの
だろう。
一つ一つ、夫からの提示を考えている彼女は、まさにプラットフォームを上り下りして
いるようだった。(その間、夫は席を外す事もあった)

帰り道に彼女が言った事は、「色々な質問をしてもらった事で、自分がどうしたいかと
言う事が明確になった。」と言っていた。

リフレクティングチームでは、大胆なアイデアを出し合う事はあるが(無責任に好きに
言えるところが面白いと思っている)、一対一のコーチングの際には、大胆なアイデアは
躊躇してしまう事がある。しかし、アイデアもアドバイスも質問と言う名のアドバイスも、
「プラットフォーム」と考えてみたならば、クライアント自身がプラットフォームの
上り下りをする事で、ベストな解決に向かう可能性がある。
大切な事は、クライアント自身がそのプラットフォームの上り下りによって感じ・考える
事が出来る時間や空間も一緒に作ることなのだと思った。 
おわり

SF眼鏡 by 藤沢さつき
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 00:10| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

2013年05月15日

第10号【6】 ミラスタのSF眼鏡

「 安心して語り合えることの効用 」

ある日の朝、「今度の週末どうするの?」と夫が私にきいた。
その晩、「今度の週末どうするの?」と同じことをきいてきた。
私は“むっ”とした。というのも、そういうことが時々あるからだ。
いつもは言わないけれど、その日は、言いたくなって言い返した。
「なんで、同じこと何回もきくの? 朝も同じこときいたよ。
私の言うことをちゃんと聞いてないでしょ!」その私の言葉に、夫は、
「何回もきいちゃ悪いの? そんな風に反応しなくても、
きいたら、ただ答えればいいんじゃないの?」と。さらに続けて、
「人事異動で4月から来ている事務職員さんが、何度も同じこと
きいてくるけど、俺は、同じ調子で答えを返しているよ。」
「あ、そ!」私は、さらに嫌な気持ちになってしまった。

そのことを、妹に話すと、妹は、「姉さんの気持ちもわかるけど、
お義兄さんの気持ちもわかるな・・・。」と。彼女の話は、こう続く。
パートで仕事をしているが、一定の期間で職場や役目が変わる。
年齢と共に、覚えが悪くなっていて、
説明を受けたときにはわかったようなつもりでいても、後になると
忘れてしまって、聞き返したくなることが多いそうだ。そういう時、
相手に、繰り返し答えることを嫌そうにされると、萎縮してしまう。と。

妹の言葉で、“聞いてくれない!”と、被害者的になっていた私の思いは消え、
スッキリとした思いになれた。
最近の夫は、クレーム処理で、毎日疲れているようだ。
今度から、同じことをきいてきたとしても、むっとしないで、答えよう。
もしそういかない時でも、“同じことを何回も聞かれると、気分がよくない”
ということを、ただニュートラルに伝えよう。

自分だけで考えていたのでは、悶々とした気持ちが、長引いたかもしれない。
連休に久しぶりに実家で妹と会い、家業を手伝う厨房で、作業をしながら
この話を妹とした。なんでも語り合える関係が嬉しい。
安心して聞いたり話したりする中で、気づきや発見が生まれることを実感。

心を許して、あるがままに語り合える関係・場・空間を、
これからも大事にしながら成長していきたいな。

SF眼鏡 by 渡辺照子
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 08:30| Comment(0) | ミラスタのSF眼鏡

2013年05月01日

第9号【5】 ミラスタのSF眼鏡

「マインドデジタルで家族の問題が解決!」

「SFを知っていて良かった!」と心から思った出来事のお話。そして、後から振り
返っての副産物は、「マインドデジタル」が腑に落ちた事だった。

家族間の問題やトラブルほど、自分の感情をコントロールするのが難しい。だから
こそ、SFの思考が役に立つという事を実感した出来事だった。

数年前に実家の父が他界した時のこと。非常にワンマンで封建的だった父は、
家族や親戚の間でも敬遠されていた存在であった。
そんな父が他界した時でも、父は家族にトラブルの火種を残してくれた。私は、
立場的には当事者と言うわけではなかったが、気持ちは「不快」120%だった。
ただ、私以外にこの問題を解決する人はいない状況であり、「不快」のままで
解決は出来ない事も解っていた。

その時に思ったのが、「不快な気持を快にする事は難しい。せめてニュートラルに
持っていく事」であった。そこからはセルフSFが始まった。
「今、一番大切にしたい事はなに?」→「母」
「それが、どうなっていったらいい?」→「母が幸せな日々を送ること」

この問いに答える事で、自然に「不快」な気持ちは治まり、「ニュートラル」になって
いた。ここまでくると自分の感情を超えて、最良の解決策を考え、その為に必要な
具体的な一歩一歩を導き出し、自分でも驚くほどの速さで解決に向かう事ができた。

旧SF基礎コースの時に「マインドデジタル」という事を聞いていたが、後からこの
一連の事を振り返った時に、その言葉が腑に落ちた。
初めて、この言葉を耳にされる方もいると思うので簡単に解説すると、人の左脳は
意識した対象に対して「良い/YES」か「悪い/NO」かの2分法で判断する。YESには
「快」、NOには「不快」の感覚が伴う。「快」「不快」は連鎖していくので、自分か(と)
相手が不快モードに入ったままでは問題志向になる。だから、不快モードに入ったと
感じたら、快に戻すか、少なくともニュートラルにする工夫が必要である。

ソリューショニストであろうとなかろうと、瞬間的に「不快」になる事は、誰にでも起こる
事だと思う。自分が「不快」から脱出すると、当然ながら相手へもそのエネルギーは
伝わるので、相手も「不快」の連鎖を引き起こさずに、関係を立て直す事ができる。

自分なりの、「SF的不快からのシフト方法」を知ることが出来て良かった。
まさに、『What happens happens for the best.
What did not happen did not happen for the best.』
おわり
SF眼鏡 by 藤沢さつき

posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ミラスタのSF眼鏡