2014年04月01日

第24号【2-2】「『報連相』について考えてみよう!」BY 小林進一郎氏 レポート

SFコラボレーション・セミナー第四弾
レポーター:渡辺照子
「『報連相』について考えてみよう!」BY 小林進一郎氏
2014.3.1開催

J-SOL1&2で製造業の現場におけるSF活用事例を発表してくれた小林進一郎さんが大学院で、「職場における上司への報告・相談と その影響要因」という研究をなさいました。当日は、小林氏の報連相の実証研究結果をご紹介いただきつつ、ご参加の皆さんの“現場の声”が活発に語られ、時間が足りないほどの盛り上がりようでした!

みなさん、ご存知でしたか?
「報連相」は欧州や中国では、“できないヤツがするもの”との捉え方があるそうです。日本はその逆で、アマゾンでは実に1200冊もの実務書が売られていると。(「報連相」は、1982年に山種証券社長の山崎富治氏が社内キャンペーンではじめたのが起源だそうです。)

日本で生まれた報連相は、多くの研修や実務書があふれているにも関わらず、直接的な実証研究はほとんど行われていないのが実情だそうです。小林さんは、ご自身の職場で、管理職と業務担当者のパイプをより太くするためのSF実践をするうちに、整理をしてみたくなって、大学院での研究に足を踏み入れたとのこと。

小林さんの研究は、「報告・連絡・相談」の中の、個人的な考えが反映される、「報告」と「相談」に絞り込んで進められたとの説明の後、「報告・相談の目的」、「失敗・工夫とは何か?」「失敗・工夫の影響要因とは?」研究解説がなされていきました。

解説の中の私にとって興味深かった要点は、
  • 失敗を因子分析化すると、1.自己判断ミス 2.気づき不足 3.方法の誤り
  • 工夫を因子分析化すると、1.相手配慮 2.明確化 3.迅速化
  • 女性の方が男性より失敗しない(女性の方が、早く頻度高く報告・相談する)
  • 年代が上がるほど、気づき不足・方法の誤りは減るが、自己判断ミスは経験を積んでも単純には軽減されない。
ということでした。

ここで、セミナー中や参加後の、ご参加の皆さんの興味深いコメントをご紹介させて いただきますね。

  • 部下からすれば、つぶやいただけなのに、下に連絡したつもりになっている上司がいる。
  • 報連相=ビジネスコミュニケーション、報連相ができているから自分で動ける
  • 報連相は、社内のタテ・ヨコのコミュニケーションを密にし、会社を強くする
  • 30代くらいは、自分でできるんだというふうに思いがち、30代で頭を打たれるので、その後(失敗)しなくなる。⇔ 職責が上がると、上司が細かいことを言わず任せるので、自己判断のミスも起こりやすくなる。
  • 仕事を教えられない40代が出てきている。いろいろな環境要因あるかもね。
  • 人間関係に配慮しすぎて、報連相をうまくやれないことがある。
    (上司よりも自分の方が知識・経験が多い時、自分の立場や他部署との関連
     どれくらい配慮すればいいのかわからなくなる。上司が自分の報告を鵜呑みにしてしまうこともこわい。)
  • 報連相は、上司と部下双方向のもの。報連相しやすい環境をいかに作るかが大事。
  • 報連相は単純に、メリット感があればするし、デメリット感があればやらない。
    “メリットがある”という気持ちの経験が大事と思う。
  • 上司と部下、お互い別の認知の仕方をしているからこそ、想像力が大事。
  • 問題の報連相はあるが、うまくいったことへの報連相まではいけていない我が職場の現実。
  • 「お茶コーナー」での雑談の中で、解決が生まれた。場づくりが大事。
  • 本来、業務の目標があって、その上の報連相が大事。
  • 聞く側のスキルと、報告する側のスキルのバランスが大事。
    (上司は、自分の自慢話になっていないか・部下は、「困ってるんです・助けてください」と言えるか)
  • 小林さんの研究に関して聞けたことは、貴重な情報源。また、組織にいらっしゃる方々の発表も実際的で 理論、理屈のお勉強だけではなかなか出てこないものであった。報告、相談といえども、人との関わりによって行われるものである以上、パターンがあると同時に、その背景はすべてが独自の物語を持っているんだなと、新たな発見ができた。
  • 今日は、かなり緊張してしまったが、経験のあるみなさんが、聞いてくださったので、いろいろと話すことができた。
  • 懐かしい小林さんの声や、やさしい笑顔に癒された。 報連相について、自分の職場のことをイメージしながら色々と考えることができたのも良かった。

など、ここにはまだまだ書ききれないほどの、たくさんのコメントをいただきました。
私も、今回のセミナーに参加して、いろいろなことを考え感じました。組織においては報告・連絡しやすい風土づくりが大事だな、そして、報連相は、上司からとか部下からとかでなく、相互の協働・熟成度・想像力などが微妙に絡んでなされているので、その点の共通認識を深くして磨き合いができれば、報連相も組織そのものも、うまくいくなと思えました。それから、小林さんのビジネスパーソンとしての姿勢に、今まで以上に尊敬と憧れを抱きました。日々の役割仕事に留まらず、職場をよりよくするために組織に対し、SF実践を行い、実践に留まらず、それを研究する・働きながら大学院に通うことは、そうたやすいことではないと思うのです。小林さん、貴重なシェアを、本当にどうもありがとうございました。最後に、このレポートを、小林さんの言葉で締めくくらせていただきます。

「今日は貴重な場を、どうもありがとうございました。皆さんのご意見は今後に役立つと思います。修士を卒業して、博士までとりたいと思っています。学界に通っているけれど、現場感は少ないです。現場感のある今日の場に参加して、『報連相』という旧くて新しいものを今後も研究していきたいと思います。」

SFアカデミア 株式会社ソリューションフォーカス
posted by 株式会社ソリューションフォーカス at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | その他の記事
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